別のチーム?
スワローズがあまりにも強いです。
昨年の日本一も驚きました。今年はさらに強くなって,交流戦優勝して,セ・リーグをダントツで独走中。史上最速のマジック点灯か,なんてことになっています。
現状の強さの理由は,強力な救援投手と,勝負強い打撃陣です。
通常,救援陣は3人それなりに通用する人がいれば勝ちパターンが形成されて,他に大きな問題がなければチームもそれなりに強くなります。真中でリーグ優勝したときの外人3人組とか,去年の後半でいえば今野,清水,マクガフといったあたりです。ところが,今年のスワローズは,これが7,8人いる感じです。その結果,交流戦終了時点での救援防御率が1.85なんて書いてあります。つまり,勝っていようが負けていようが,6回以降からはリーグトップクラスのピッチャーが毎試合でてきているような感じです。6回以降は滅多に打たれないということになります。
これとは逆に,今年は打撃陣は相手の勝ちパターンを打ち崩しています。そのため8回あたりに逆転することが多い気がします。
その結果,5回終了時点で,ヤクルトが勝っていればそのまま救援陣が抑えて勝ち。同点なら,ヤクルトは点はとられない反面,ヤクルト打撃陣はどこかで点を取ってくる。ヤクルトが負けていても,ヤクルトは勝ちパターンではない中継ぎもほとんど打たれないので相手は追加点を奪えない。その間に,相手の勝ちパターンを打ち崩して結局勝ってしまう。
ということで,終わってみると勝っているということがとても多い。
ここのところ救援陣が結構打たれだしているので,この状況を続けられるわけではないでしょうが,いずれにしろ強いわけです(結局,村上が最後に勝たせてくれている)。
でも,正直言って,このチームはスワローズなんだろうか?という変な感じも受けます。最近,3回の優勝(若松,真中,高津)はいずれもギリギリの優勝でした。野村監督のときは,独走態勢になったこともあります。でも今年ほどではなかった気がします。正直,ここまで強い状況は未経験で,なにか変な感じです。「今日は勝たなくてもいいじゃない?」という気がしつつあるほどです。
おそらくはチームとしても,そのあたりが超えるべき壁になるかもしれません。この先,急失速して優勝を逃すとしたら,そのあたりなのでしょう。そして,それを乗り越えたときに,昔の西武みたいに勝って当たり前の状況にチームが慣れてきて本当に強いチームになるのだろうと思います。
でも,その常勝チームになったスワローズを応援できるんだろうか?なんて気もするのも確かです。
とはいえ,野村監督就任の報を聞いたときは,「勝たなくてもよいから,小うるさい野球はやめてくれ」なんて思いましたが,退任ときは「野村監督,ありがとう」という気持ちになってました。
スワローズファンとして,新たなゾーンに突入できるのか?そんなあたりを楽しみにしたいと思います。