生産的先延ばし

8月 8th, 2012
グーグルのブログ等をみるサービスにリーダー
というのがありますが,
何も登録しないでいると,
適当に,お勧めと思われるものが表示されています。

そんなところ,
クリエイティブな良い仕事をするには,無意識に任せてなるべく放置すべし?
なんて記事がありました。

よんでみると,弁護士が書面を作る場合でも,思い当たることもあります。

弁護士が作る書面がクリエイティブかどうか?
なんて思うかも知れませんが,
法律解釈の仕方や
一見関係なさそうだが,実は重要な事実
(推理小説的な,事実発見の部分)
をどこまで,ひらめくことができるか
というものがあります。

そういうものを,もっと思いつけるのではないか?
と思っているうちに,だんだん期日が迫ってきて,
ということはあるものです。

私自身は,このような書面を作る場合は,
まず,早々に手を付けはじめて,
時間があるときに,少しずつ少しずつ
書いていくスタイルです。
そうすると,その日の気分によって
全く違った観点から,ひらめいたり,思いついたりする
からです。
つまり,早めに手を付けないとそもそも放置期間にさえならないので
早めに手を付けて放置期間を長くするということだと思います。

でも,このスタイルは特殊なようです。
書面を作るときは,まとまった時間を作って
ガッと仕上げるというのが
弁護士の通常のスタイルのようです。
ドラッカーも,仕事をするにはまとまった時間を
作ることが大事,と言いますので,
一般的な方法だと思います。

ちょこちょこ,やると,うまくやらないと
そのたびごとに,事件の概要をつかむ作業
等を繰り返さないとないので,
普通だと,時間の無駄が多くて不合理という面もあります。

ただ私は仕事スタイルが特殊で,
1日の間に,30分から,1時間。
調子の良いときでも,1時間半程度,
ある種,覚醒した時間が来ます。

その瞬間だと,キーボードでメモしても追いつかないほど
色々なことが思い浮かんできます。
たぶん,他の人が,1日かけてする量をこなす感じが
この,わずかな時間に訪れます。

が,突如,思考が働かなくなり,全く進まなくなる。
それでも,無理にやると,翌日疲れが出て
数日,この特殊な時間が現れなくなる。
だから,半日まとめて,みっちり仕事をするなんて言う
芸当はできません。

そこで,この短い時間をいかに,つかみ
各事件に割り振るか,というのが大事です。

で,他の時間は,この時間が訪れるのを待ちながら,
疲れないような単純作業にいそしむ

と,まあどうみても,サラリーマンはつとまらない
仕事スタイルです。
(だからサラリーマンをやめたわけですが)

その結果,少しずつ,ちょこちょこ
仕事を進めていくというスタイルになったようです。

もっとも,あまり一つの事件に,この時間を注ぐと
論理構造が複雑になりすぎたりして,
自分としては完璧なつもりが,
人に伝えるには難解すぎる状況になることもあるので,
完璧を目指さず,ほどほどにエネルギーをそそぐ
ほうが,今のところ結果が良いようです。

4色ボールペンその2

8月 6th, 2012
さて,以前に4色ボールペンがすぐに壊れて
ドイツのLAMYというものを買ったと書きました

しかし,これも壊れました。
使い方が悪いのか,
そもそも4色ボールペンは構造が複雑でそういうものなのか
(プラスチックの簡単なものを除く)

懲りそうになりましたが,
次にロットリングのフォーインワンというものを買ってみました。

これはなかなか頑丈なようです。
1年近く壊れないままでした。
しかし,最近見あたりません。

たいてい,見あたらなくなっても数日すると
ひょいと出てくるのですが,なかなか出てきません。

そういうわけで,あらためて同じものを購入しました。
たまたま,前のが頑丈な個体だったのか,
構造上,頑丈なのか,
新しくきたものも,頑丈であることを願います。

もっとも,頑丈さ以外に,この手の4色ボールペンの問題は,
何色が出ているのか分かりにくいことです。

安いプラスチックのものだと,その色の棒を押し込めば
その色が出るので,間違えることがありません。

でも,それ以外だと,
その色のマークを上にして,てっぺんのボタンを押し込むとか,
くるりと回すとかで,
出したい色がでる確実性がありません。

ペンの先に,多少色がついていて見分けられることになっているのですが,
複数比べればわかるものの,単独だと,
何色がでいるのか自信をもてません。
黒で書こうとして,赤が出たことは,少なくありません。

そんなわけで,大事な書類を書くときは,ちゃんと黒が出ているか
試し書きをしてから利用するという面倒があります。

いっそ,シャーペンと黒ペンの2種程度のものが気楽かもと
思うこともありますが,しばらくは4色ペンを利用しそうです。

ハット

8月 3rd, 2012
今年の夏は、帽子をかぶっています。

そもそもの発端は、最近は加齢のせいか、
少し外で作業をしたり、
子守で公園にいたりしただけで、
頬の上部が、青黒くガサガサ日焼けすることがあり、
何か、不健康な感じがするので、
休日の外出用に、山道具屋で
木綿製のアメリカンな帽子を買いました。

ところが、なかなかこれが便利で
日差しが強いとき等、だいぶ、楽です。

そんな中、同年代の同業者が仕事の際も
帽子をかぶっていて、なかなか楽だという
話を聞いて、確かにそれはそうだと思いました。

朝のNHKのドラマは、だいたい見ているのですが、
最近は3話続けて、昭和初期あたりが舞台で
皆さん、スーツに帽子です。
そんなわけで、自分の中で見慣れてきています。

確かに、自分の世代は、ハットをかぶる習慣は
ほとんどないのですが、見渡すと年金世代や
若い世代はけっこうかぶっています。

また、最近はクールビズが当たり前になっています。
でも、どうにも、単にネクタイはずして、半そでワイシャツでは
東南アジアでバイクに乗っている人のようで、
仕事スタイルとしては、いまひとつです。
でも、いい加減、夏はネクタイをすると、吐き気がして
本当にモドソウカという程になるので、
やむなく、半そでワイシャツスタイルにしてますが、
もう一工夫ないかと思っていました。
たまに、記事等で、もう一工夫があったりしますが、
いまいちです。

こんなあたりの事情が、一気に作用して、
仕事用のパナマハットを買うことにしました。

ところが、店で大同小異のものを出してくれますが、
どれもいまいちです。
スーツではなく、ジャケットで、扇子パタパタという感じです。
上着を脱いで、半そでワイシャツでかぶったら、東南アジアバイク感が
さらにたかまるばかりです。

しかし、色々だしてもらっているうちに、ようやく全く雰囲気の違った
スーツに合うものを入手しました。
これなら、半そでワイシャツでネクタイ無しでも、
仕事スタイルとして、違和感がありません。

まだ、人に会ったときに、どうするのか(軽くはずのか等)
食い物屋でどこに置くのか
等、色々、悩ましいところもありますが、
今年の夏は、これでいこうと思います。

納豆きゅうり

8月 2nd, 2012
10日ほど、涼しい山小屋で夏休みを過ごして、
横浜に戻ってくると、
人間の住むところではない。
吐き気、吐き気
とか、頭の中に、恨み言がめぐります。

こう暑いと、何も食べる気が起こりませんが、
冷汁(ひやじる)という食べ物があります。

以前、宮崎県に旅行にいったときの
自宅土産に、冷汁なるもののレトルトパック
を買ったところ、気に入って、
自宅でもそれらしきものを作って食べるようになりました。

家で食べているものは、
ご飯に冷たい味噌汁を掛けたようなもので、
豆腐や、納豆、きゅうり、場合によっては
鯵あたりが具です。

私と妻は気に入っていて、
夏のあいだは、しょっちゅう、食べてもよいくらいですが、
何故か、子供の評判が悪く、
「納豆きゅうり、いやだ」と叫び
食べ終わるのに、えらく時間がかかり、
食べろとプレッシャーをかけるのも、
くそ暑い中、なかなか疲れるので、
食べる回数は、ほどほどになっています。

それにしても、この気候は何とかならないものか
と思いますが、ようやく慣れつつあります。

武富士元代表者の責任を認める判決5

7月 27th, 2012
今回は、弁護士仕事との関係で
上記判決のことを書きます。

以前、下級審の裁判例について
詳しく調べることはあまり意味がない。

大事なのは、実質的に正しいか、と
条文と最高裁の判断である。
と書きました。
判例。判例 。

今回の件でいえば、
下級審の裁判例を熱心に検討して
見通しを考えれば、勝てるはずのない事件です。

何といっても、東京高裁で何件も負けているし、
他にも、下級審で負けているのがいつくもある。
半面で、勝っている下級審裁判例は見つかりません。

でも、当事務所はあまりそういうことは気にしませんので、
今回のような判決に至りました。

なお、そういうことを書くと、
今回の判決は、変わった裁判官が
たまたま妙な判断をしただけでないか、とも思う方もいるかもしれません。

でも、今回の判断は、合議体といって、3人の裁判官の判断ですし、
裁判長は、公表されている経歴からすると、
かなりのエリート裁判官のようですから、
全くそういうことはなさそうです。

やはり、今回の件で
実質的に正しいかという判断
条文と最高裁判所の判断の緻密な検討
の2点に、自信をもっていれば、
下級審の裁判例に惑わされることはないということ
を改めて確認しました。

武富士元代表者の責任を認める判決4

7月 26th, 2012
今回は、この判決の法律解釈上の特徴について書きます。

法律解釈上の問題としては、
過払い金の請求は原則として不法行為にならないとした
平成21年の最高裁判所の判断の解釈が問題です。

同判決によると、過払い金の請求は原則不法行為にならず
不法行為になるのは
暴行・脅迫があった場合や
債権がないことを分かっていて請求したり、
容易に債権がないことが分かるのに請求した場合等
ひどい場合
に限るという判断でした。

法曹界の大半は、これで、過払い金の請求は
不法行為にならないということで決着した
と受け取ったようです。

そのことは、本件の提訴後、
類似の訴訟がほとんど提起されず、
また、本件等の裁判中での裁判官との話の中で
思い知りました。

でも、当事務所は、上記平成21年の最高裁判所の判断は
そのようには解釈せず、
平成18年1月のグレーゾーンを否定した最高裁判所の
判断後は、むしろ不法行為を構成する旨を判断した
ものと理解しました。

なぜなら、平成21年判決は、
平成18年1月の最高裁判所の判断が出る以前は、
グレーゾーンについて色々判断が分かれていたから、
容易に債権がないことを知ることができない
と判示しているからです。
裏をかえせば、平成18年1月以降は・・・
ということでした。

でも、その解釈はマイナーだったようで、
提訴後に、当事務所の解釈に反する
下級審の判断がたくさんあることを
相手方から示されました。

しかし、ついに平成21年の判決を正確に
解釈した裁判例が出たということが、
今回の判決の法律上の意義ということになります。

武富士元代表者の責任を認める判決3

7月 22nd, 2012
この件については、
個人分野で一流の法的サービスを提供する
当事務所のスタンスという面でも、象徴的でした。

意義がある判決自体は世に無数にあるのですが、
通常、そのような判決になるような問題提起の
機会に接することができるかどうかは風次第。

また、依頼者第一で考えると、
判決になったら、意義ある判決になると
思っても
和解で解決を優先ということが通常です。

でも、今回の件については、
武富士の倒産によって
過払い金を回収できなくなった依頼者がいた
法律事務所は、かなり(おそらく千の単位)
あったと思います。

つまり、 今回の判決と同じ問題提起をすることが
できた弁護士は、数千人はいただろうと思います。

でも、その中で現実に(そして、たぶん一番早く)
提訴し、今回の判決に至ったのは当事務所だった
ということです。

この件は、当事務所にとって特殊なものではなく
普段から、そいういう仕事をしていることが
形に現れたものと思われます。

たとえば、ほかの件では、
男側の離婚問題の不条理について、先駆的に力を入れていたり
B型肝炎問題について、弁護団以外では、いち早く窓口を立ち上げて
救済に力を入れたり
と言った、他の事務所に先駆けて困難に取り組む
事務所の仕事上のスタンスが、今回の判決につながった
ものと思います。

武富士元代表者の責任を認める判決2

7月 21st, 2012
表記の判決は、社会的影響のある判決です。
そう思って、マスコミに連絡しました。
多くの新聞社が、全国版で掲載したようですので、
社会的に影響がある判決と判断したものと思います。

当事務所内では、この判決をマスコミに連絡するかどうかは
慎重に検討しました。
というのは、この事件に限らず、
当事務所では、あくまで依頼者の利益を
手堅く追求するというスタンスで、
社会改善・世直し運動的な方向性は全くないからです。

ですから、社会的に意義がある判決でも、
公表することが、依頼者の利益からみて
総合的に見て多少でもマイナスがあるのであれば、
公表しないとういのが、当事務所の基本スタンスです。

今回は、議論の末、公表するメリットが
(つまり最終的な勝訴可能性を高める観点から)
依頼者にとっても大きいと判断しました。
(もちろん、個別依頼者のプライバシーが公表される
ということは全くありません)

さて、社会的意義についてですが、
もちろん、社会面記事的な価値はあるのですが、
私自身は、本来は日本経済新聞が一面で取り上げるべき
判決だと思っています。

今回の訴訟での当事務所の問題提起、
そして、今回の判決で認められた点の本質は、
グレーゾーン金利を否定する最高裁判所の判決が出たのに、
消費者金融会社はおろか、いわゆるクレジットカード会社
は、最高裁判所の判断を黙殺し、
いままで通りの営業を続けたことが許されるのか、
ということです。

平成18年1月のグレーゾーン金利を否定する判断がでたとき、
私は、まともな会社なら、過払いを自主的に返還するだろうし、
そうでなくても、過払いになっている契約者にこれ以上、
貸金があると嘘をいって請求することはないだろうから、
弁護士の仕事としての、過払い事件や債務整理事件は
一気になくなるのだろう、と思いました。

ところが、現実は、その逆で、金融会社は
法律上、存在しない貸金残高をあくまで
契約者に支払わせ続け、
その結果、弁護士や司法書士は過払い事件が
バブル化したという実情があります。

でも、そういう営業を続けた場合は、
会社だけでなく、経営者も不法行為責任を
負うというのが今回の判決です。

それなりに社会的に信用があると思われる
ニコス、オリコ、セゾンと言ったカード会社も
同じことをしているのです。

そういう会社の経営者も、巨額の不法行為責任を
負っているというのが今回の判決の意義です。
( 但し、会社が倒産しない限り、この責任が
個人責任としては、通常表面化はしない)

そして、いまだに、法律上存在しない債権を
請求し続けているのが実情です。

今回の判決を機に、契約者に対し、
貸金残高について、お詫びと訂正のお知らせ
を送付することが期待されるということなのですが。

というわけで、本当は日経新聞あたりにとって
本当は報道価値が大きな判決だと思います。

 

武富士元代表者の責任を認める判決1

7月 20th, 2012
新聞各紙で報道がありましたが、武富士の元代表者
に対して、過払い金の一部の責任を認める判決が
横浜地裁で出ました。

朝日新聞
時事通信

当事務所で、行なった事件です。
伊藤義人弁護士と
柏木研一郎弁護士と
私(勝俣豪)で担当しました。
あと、柳下明生弁護士も
理論面検討で参加しています。

この事件は、
社会的影響の面でも、
法律解釈という面でも
当事務所のスタンスの一例という面でも
また弁護士の仕事のあり方とう面でも
いろいろ、説明する点がありますので、
順次、書いていこうと思います。

教養

7月 16th, 2012
日経新聞の一面で
人材育成 企業が注目の大学 国際教養大 首位に
とのことです。
さらに、主要企業の人事トップが大学教育に求めるものは
「教養教育の強化」
が1位とのことです。

少し前までは、大学教育に社会に出てからの即戦力的な
知識を求めていたような気がしないでもないですが、
主要企業の人事トップ、つまり企業人としての上位層が
現代の若い世代に対して教養の不足を思うのは
そうだろうな、と思います。

私自身は、自分より多少上の世代よりは、はるかに劣るのかもしれませんが、
幸運にも、教養教育は、同世代の中では、かなり受けていると思います。

まず、高校が県立高校 だったため、理科社会を幅広く授業を受けています。
理科であれば、生物全部と、物理・化学・地学の半分を学んでいます。
社会であれば、日本史・世界史・地理・倫理・政治経済といったたりもひとおとり学んでいます。
これが、いわゆる中高一貫の受験校だと、受験対策を優先するために
私が学んだことの半分以下しか学んでいないことが多いようです。
たとえば文系であれば、物理や化学は全然知らないということも普通です。

また、大学受験も東大受験は、社会2科目の6科目の受験をしなければならないので
私学の3科目や、通常の国立大の5科目程度に比べると、
教養を身につけざるを得ません。
やはり、受験科目は授業を受けただけの教科に比べると、気合が違いますから
かなり濃く理解します。
なお、高校での授業科目というのは、ある意味教養の基礎をなす部分です。
教養とは雑学ではなく、一定の学問化・理論化された体系的知識です。
そういったものの、もっとも基本的な部分を高校の各科目で学びます。
少し前に、B型肝炎訴訟の関係で遺伝子について改めて理解しなおす必要があったとき
友人の生物学者に何を読むとよいか聞いたところ、
高校の教科書が、学者間の共通理解の基礎となる部分で、とても優れているから
お薦めといわれましたが、各科目とも、高校の教科書というのはそういうものだろうと思います。

と高校の授業の有用性について、えらそうに書いていますが、実際には、全く聞いていなくて
試験勉強だけでした(でも、試験勉強をすれば、結局学べます)。
で、聞いてなくて何をしていたかというと、文学史にでているような本をひたすら読んでいましたので、
いわゆる文学史上の名作の類は結構読んでいます。
(授業中に漫画の類を読んでいるととりあげられるが、名作の類だと黙認される面がありました)

さらに、大学では哲学を中心に勉強し、当時は、西洋哲学史の講義くらいは
できるだろうという気分でした。
大学卒業後、不動産鑑定士の受験機会があり、経済学、会計学を学ぶ機会を得ました。
(これも試験なので、かなり濃い密度で理解しているはずです)

というわけで、ありがたいことに、おそらく同世代では、色々な学問が、おおよそどういうものか
等にふれる機会があったと思います

で、私の交友関係というのは、大学関係だったり法曹関係だったりで、
世間的にはいわゆる、かなりのエリート層のはずなのですが、
その会話の中に、上記のような教養が必要とされる会話は、ほとんどありません。
つまり、教養がなくても、困ることは、まずありません。

それは、単にその話題を避けているのではなく、端的にそういう教育を受けていないことにあります。
高校で、十分に理科や社会を学んでいなかったり、文学はほとんど触れていなかったり、
文系学問でも自分の学部系以外のことは、教養の講義でざっと聞いただけだったり
現状、同世代のいわゆるエリート層といわれる人の現状はそんなところと思われます。
一度、刑事事件で、基本的な物理法則上、ありえないような主張を検事がし、
その不合理を指摘したところ、判決では、事故時には様々な不可思議な力が働くので、
なんて書いてあったりして、そういう意味でも、法曹界の教養のなさも危険水準にあります。

私は、外人との接触はほとんどないので実感はないのですが、
外人のエリート層は、その会話の共通基盤としての教養があるという
話は、ちょこちょこと聞きます。
でも、日本には、あまりそういった雰囲気は感じません。

まあでも、本日日経新聞1面のメイン記事は、若者が企業に就職できずに
必死になっている話しですから、
企業が教養を重視するようになると、少しは世の中変わるのかもしれません。