履歴書の自己PR欄

7月 18th, 2014
当事務所では、弁護士採用の書類選考にあたって、今年は「自慢できること」「自己PR」を
お願いしています。

多少欠点があっても何か抜き出たモノをもっている方を採用したいと考えているからです。
でも、何を書けばよいかわからないという声も聞きますので、参考までに
こういったことを書いて欲しいという例を書きます。
エピソードは一つでかまいません。また、資格等で裏付けられていなくてもよいです。

ただ、抽象的なコミュニケーション能力がどうの、という話ではなく、具体的にそれがどうすごいのか、 わかるように書いて欲しいと思っています。

なお、履歴書について、上記自己PR以外の当事務所への志望動機や弁護士になった動機等は空欄でよいですし、 他事務所用に作ったモノの使い回しでもかまいません。

例1(根性系)
私は、高校2年生のときに、一人で横浜から富山まで歩いて旅をしました。
真夏に30キログラムを超える荷物を背負い、駅やバス停のベンチで宿泊しながら旅を続けました。
足は血豆ができてやぶれ、荷物の重さが、とてもきつく感じました。
ただ、苦痛に耐えながら、目標を遂げたことは大きな自信になりました。

例2(アクティブ系)
私は、たくさんのアルバイトを経験しています。
教材の訪問販売、車の塗装工場の清掃、年賀状の配達、
富士山の登山ガイド、楽器の演奏、引越屋、ファミレスの厨房、予備校の問題作成・答案添削等、色々と経験しています。
富士山の登山ガイドは、5合目にバスで到着した40名ほどのツアー客を、途中の山小屋での1泊を経て ご来光(日の出)に合わせて山頂まで連れて行き、その後、5合目まで連れて帰るという仕事です。
毎日1往復するので体力的にもハードですし、体調を崩して亡くなる方が出ることもあるので責任のある仕事でした。

例3(特技系)
私は、アンデス地方のケーナという楽器を演奏できます。
大学のときにサークルで始めました。私は音程感やリズム感がなく、他の人よりも大幅に上達が遅い状況でした。
それでも、何とか上達したいと思い、人の何倍も練習をし続けた結果、それなりの演奏レベルに到達することができました。
コンクールのようなものはないのですが、日本でのアンデス音楽の最大のイベント(数百のグループが参加し半数程度が学生グループです)で、 優秀な演奏を選ぶという企画があったとき、 学生のグループでは、唯一私のグループの演奏が選出されました。
その演奏曲は、私が一人でメロディーを担当した曲でした。
その後、大学を卒業してからも、サークルの先輩の紹介で、アンデス音楽のプロの演奏家を紹介してもらい、
プロの演奏家と1年ほど、一緒に演奏活動をしました。

例4(おつむ系)
私は、独習する能力に自信があります。
大学の受験は、高校の授業もほとんど聞いておらず、予備校もほとんどいかずに独習し、無名の高校から現役で○○大学に合格しました。
司法試験も、法学部以外の出身ですので大学で法律の授業は聞いていませんし、予備校の授業もごくわずかしか聞かずに、独習で、かなり短期に合格しました。
司法修習中は、修習と平行して、コンピュータープログラムを独習しましたので、
自分で使うレベルの簡単な業務アプリケーションであれば自力で開発できます。
仕事上でも、未知の分野を学習する必要が生じたときも、自分なりに学習して対応していける自信があります。

 

ブルートゥースとストリーミング

6月 16th, 2014
私は,基本的に新しい物好きです。
ただ,だんだん月日の流れが加速していきますので,
つい最近聞いて,いつか試そうかと思っているうちに
何年もたっているということも出てきています。
これこそが,新しい物についていけなくなる,一歩手前なのでしょう。

そんな中,ようやく最近,音楽のストリーミング再生というものを利用しました。

山小屋との往復の際に車で聞く音楽を色々と探すのが面倒になっている中で,
適当に流行り歌を流してくれるストリーミング再生はなかなか便利です。
子供は,曲を気に入ると何度も同じ曲をリクエストしますが,
「これはそういうことはできない」と断ることができるのも便利です。

そしてiphoneで受信したストリーミング再生の音楽を
自宅のネットワークオーディオにケーブルでつないでみれば,
当然再生できます。

何度か再生しているうちに,
ネットワークオーディオの付属品で,特に使う予定がなかった部品を
放置していることを思い出しました。
あれが何だったか定かでないが,あらためて見てみると
ブルートゥース接続用の付属品です。

試しに接続してみます。
適当にiphoneも設定をあわせます。
「素晴らしい!」
無線でつながりました。
これは便利そうです。

便利さに感激している中,車に乗って
オーディオ関係をいじくっていると,
車もブルートゥース接続ができそうです。
これも無事つながりました。
今までのケーブル接続では,一曲受信する度に,1回音がしばらく切れる減少がありましたが
ブルートゥース接続ではそれもありません。
音質は多少落ちる気がしますが,流行り歌をBGMで聴く分には気になりません。

ブルートゥースなんて,はじめて名前を聞いてから10年以上たっているのだと思いますが
初めて便利さを実感しました

強力打線

5月 26th, 2014
交流戦が始まってもスワローズは相変わらずですが,
打線だけはやたらに強力です。

まともに活躍したらすごい打線になるのではないか
と勝手に想像していましたが,現実になっています。

5月25日終了時点で打率が3割以上(規定打席到達中)で,
ホームラン6本以上(10番以内)の日本人選手とすると
ヤクルトは
畠山 .330 7本
川端 .317 6本
山田 .314 7本
雄平 .307 8本
と4人もいますが,他のセリーグ5球団は一人もいません。
それくらい強力です。
今,日本代表メンバーを選んだら,野手はヤクルトの選手ばかりとなりそうです。
もちろん,日本人選手に加えてバレンティンもいます。

昨年は,畠山は絶不調,川端と雄平は怪我,山田は本格デビュー前
と言うことでした。やはり怪我人が復活すると違います。

それなのに弱いというのは,ピッチャーが原因です。
でも,投手の怪我人も復活して先発ローテーションが
館山,小川,由規,村中あたりで,今年の強力打線を背景に投げたら
きっと首位を独走していたのだろうと思います。

粒の大きい打者を輩出というと
少し前のベイスターズや,その前のカープのように
弱小球団でありがちなことなので,
複雑な気分ですが,
ただ弱いよりは,楽しめます。

天ぷら

5月 2nd, 2014
少し前に,和食が無形文化遺産になったことが話題になりました。
外人からみたときの和食というと,コース料理系は別にすると
すし,そば,ウナギ,天ぷら
と言ったあたりのようです。

すしやそばについては,相当程度うまいと評されているものを
食べてみて,最大限うまくなると,こんな感じというのが
なんとなくわかったような気がしています。
そこそこうまいレベルとは,段違いの食べ物にはなります。

ウナギも,なんとなくこんなもんかなあ,というイメージがありましたが,
天ぷらについては,強い興味はありましたが,食べていませんでした。
百貨店のレストラン街に入っている高級そうなチェーン店とは
格が違うのか,ちょっと違うくらいなのか,気にはなりつつも
なかなか敷居も高くて,食べていませんでした。

先日,ついに,天ぷら屋に行きました。
やはり格が違いました。
今まで食べていたものとは,まるで違う食べ物でした。

たっぷりの衣に汁をたっぷりつけて,ご飯にのせて食べる。
というような食べ物では,ありませんでした。

衣だ油だというものに存在感はほとんどなくて
食い物の本来の甘み等を引き出して
「それ,甘いでしょ」とか言って食べさせる。
そいう料理でした。

久々にほどよい緊張感の中で,おいしいものを食べることができました。

入試改革2

5月 1st, 2014
以前,ペーパー試験の重視をやめる入試改革に反対するようなことを書きました。
でも,最近,少し思うところもあります。

子供のこともあり,おそらく4半世紀ぶりにサンデー毎日を買いました。
うーん。
受験にほとんど力を入れていない公立高校は
ほとんど,壊滅状況です。

私の頃は,無名高校から予備校もいかずに東大に入った人も
少しはいて「てめーらとは格が違う」というオーラを放とうとしていました。
この類は,もう絶滅してしまったのかもしれません。

弁護士の採用活動をしていても同様です。
以前の司法修習は,頭はよいが社会性のない人の集積所のような面もあり
寄り道感ただよう人はそれなりにいた気がします。
最近の履歴書で,寄り道感ただよう人はほとんどいないので,
これも絶滅危惧種なのでしょう。

ペーパーテストがある以上,より早い段階から準備することが成功確率を高めることは確かで,
多くの人間が,長期間の努力に耐えられずに挫折する中,それを乗り越えて来た人
が優秀で,社会的に有用な活動をする可能性は高いと思います。

でもちょっと多様性がなさすぎないか?
海外の大学を意識して入試改革を考えたとき,
何とかしたくなるのも分らんでもない気がします。

貸金業規制緩和検討

4月 24th, 2014
本日の朝日新聞の記事によると自民党は
借入金の限度を3分の1とする総量規制の緩和

上限金利を20%~29.2%に引き上げることを検討するとのことです。
ネット上で朝日の記事がみあたらないので、日経

総量規制や金利規制ができたときは、
当事務所も多重債務で困っている人がたくさん来ていました。

多重債務問題といっても、弁護士に依頼して債務整理すれば
ほとんどの場合、生活の再建は可能でした。
今の破産制度は、財産のない債務者には、あまりデメリットのない制度ですので
高利貸しと、破産制度というところである意味バランスがとれている印象もありました。
まれに、弁護士がついても、再建が困難な事案はサラ金の事案ではなく
保証人が問題となる、商工ローンか、逆に公的な金融機関がからむ事案でした。

逆に、サラ金というのは、どうにもお金に困ったときに
グタグタ言わずにお金を貸してくれるという面では
社会のセーフティネットの一環として機能しているのではないか?
サラ金がお金を貸してくれなくなると
盗みや強盗を働く人が増えたり、ヤミ金融がはびこるのではないか。

そんなわけで、総量規制や金利規制については、正直
「本当にそこまでしてしまって大丈夫かなあ」と思っていました。

以前に、派遣切りだなんだと言って騒いで、工場への派遣が禁止された折には
多重債務で苦しむ人の一時的な働きの場が奪われ、生活再建の選択肢がせばまったことを
実感しましたので、同様の逆効果が生まれるような気がしていました。

でも、総量規制や金利制限については、その後も犯罪が増えたという話も聞きませんし
ヤミ金が増えた様子もありません。

逆に、多重債務で相談する人は、以前に比べると大幅に減少し、
社会問題としての多重債務問題はおおむね解決しているように思えます。
(多重債務問題解決には、法曹界のアニマルスピリットも大いに貢献したようですが)

つまり総量規制と金利制限という政策は、成功しているように思えます。

そんなわけで、見直しの検討というのは、いまひとつ、ピンとこない話です。

 

援軍は来ない

4月 12th, 2014
どうにもならない戦力差の中で
なんとか闘い続け、
唯一の希望は、もう少しで現れる強力な援軍。
しかし、援軍が来ないことが決まりました。

今年は、1週間に1回、小川でしか勝てません。
そして、他の先発の中で通用する人が出てくるのか
リリーフ陣がもう少しましになるのか
期待は裏切られ続けたままま、負けがかさんでいきます。

でも、館山が戻ってくれば、週に2回は勝ちを計算できる。
そうすれば、なんとか勝負になるかも、と期待してました。
しかし、館山は今季絶望とのことで、今シーズンでの援軍にはなりません。

穴の開いたバケツに水をいれるような試合が今後も続きそうです。
とにかく、バケツに水を入れるペースを早める以外にはありません。

例年だと、そろそろ、バレンティンが大爆発し始める季節です。

stap

4月 11th, 2014
STAP細胞が世の中を騒がせています。

STAP細胞の真偽によって,今の騒動の位置づけも
大きく変わってくるのでしょう。
怪しげな騒動事件なのか,
世紀の発見に伴うエピソードなのか。

哲学というのは,ある意味科学・学問になる前段階の
諸々の知的な営み,という面があります。
ある人の考えを,検証・反証し共有できる状況になって
科学なり学問なりになります。
たとえば,カントの認識論は,そういう検証ができないままですので
カントに対する尊敬に基づいて,その思想を研究することはできても
認識論という学問にはなっていません。だから哲学です。
STAPの有無ということは,哲学・思想ということではなく,
他の人も再現できて検証できるか,ということで真偽を明らかにできるはずです。

そういう点では,小保方氏の会見は,STAPの真偽において何ら意味はないはず。
ですが,諸々で,小保方氏に同情的な意見も多く耳にします
その多くは,STAPも真実なのではないかとの印象をほのめかしています。
これは,弁護士の立場からすると興味深い。
やはり,どのような見た目・属性の人が,どのように発言するかによって
本来,無関係なところについて,心証が形成されるというのが人間のクセなのでしょう。
仮に,落合博満氏のような人が,お前らに言ってもどうせわからないだろうけど
という態度で,概念的にはほぼ同内容のことを伝えたとしても
STAPは真実なのではないか,と思わせることはできなかったように思います。

まあ,科学的に立証できなくても,これだけ多くの人が信じている状況であれば
商業的には価値がありそうです。
リケンのSTAPスープとか,健康補助食品として生き残るのかも知れません。

 

民主主義不適格

4月 10th, 2014
委任不適格とでもいうことがあります。

弁護士と依頼者との間の契約は委任契約と言います。
モノの売り買いのように一回きりではなく継続しますし,
依頼した弁護士の裁量に,ある程度まかせることになりますので
弁護士と依頼者との信頼関係がないと成り立ちません。

マレですが,相談者の中に,弁護士というもの(場合によっては人間全般)
について不信感が強くて,とてもじゃないが,
信頼して任せるなんてできないという方がいます。
そういう場合は,委任契約を締結することはできないので
交渉であれば,裁判であれば自分ですることをお勧めすることになります。
これを委任不適格と呼びます(私が呼んでいるだけで学問用語ではないです)。

さて,最近の安部政権の動きについて,
弁護士会に属しているせいか,朝日新聞を読んでいるせいか
何かよからぬことを企んでいて,日本がとんでもないことになる
とでもいう論調にたびたびふれます。
安部政権がなにをしようが,いずれは選挙があるわけだし,
将来,仮に戦争だなんだという場合も民主主義の枠組みの中できまるはずです。
そして,批判の対象になっている集団的自衛権だなんだということは
他の民主主義の先進国では当たり前のことで,別に邪悪な国家のマネゴト
をしようとしてるわけではありません。
結局のところ,批判の根っこにあるのは,他の欧米諸国と違い
日本の民主主義は機能しないに違いない
という民主主義に対する不信なのだろうと思います。

民衆の多数決に信頼して任せるなんて,とんでもない。
ろくでもなく,おそろしいことになる。
別にこれは,珍しい考えではなく,
そういう考えに基づいて一党独裁を行っている国も多くあります。

まあ,世の中全体のことを真剣に考えて思い詰めれば詰めるほど
おかしな考えにとりつかれて,先鋭化するというのが人間の悲しいサガですので,
なんともいいようもありませんが。

 
 

ベゾス2

4月 3rd, 2014
アマゾン創業者のジェフベゾスのことを書いた本について
前回,書きましたが,よくよく考えてみると,
本の内容を素直に受け止めすぎていたようです。

ジェフベゾスが,私が出会った人達とは
全く次元が違うくらい優れた人である
という結論はおそらく間違いです。
そうであるかのように,著者が書いている
というのが正解と思います。

少し前に,マッキンゼーの歴史を書いた本を読みました。
マッキンゼーのコンサルタントがいかに優秀で意欲的か
がこれでもかと書かれた中で
その長い歴史の中でも尋常でなく優秀だったというのが
大前研一さんです。
そんなニュアンスの中で,アメリカ人著者が描く優秀な人々というのは
理解するのが相当なのだろうと思います。

おそらくはベゾス自身は本の中のベゾスのように
尋常なく頭がよく,知識も豊富で,
周囲がバカにみえて仕方がない中で
その能力を遺憾なく発揮し,迷いなく常識外れな行動を断行する
なんて意識はなく
周りのバカだけども自分のバカさ加減にも苛立ちながら
生き残るためにはそれなりにに過酷と思える決断をせざるをえず
(周りも幸福にするだけの妙案までは見つけられない自分に苛立ちながら)
その結果なんとか切り抜けてきたと思っている
のではないか
だから,それをよく知る妻の著書に対するコメントが辛口だったのではないか
という気がしてきています。