11月 10th, 2016
アメリカの大統領がトランプさんになりました。
番狂わせとの報道も多いですが,イギリスのEU離脱がつい先日あった中,驚くほどのこともなかろうかと思います。
私自身はこわいものみたさ的な興味がありますが,それ以外にも日本のあり方とか国際的な状況諸々についての強い問題提起にはなろうかと思います。
日本での集団的自衛権云々の話のときには,アメリカの戦争に巻き込まれるとでもいう論調が大きかった気がします。でも,トランプさんが公約通り自国のことに専念するのであれば,アメリカが世界中で繰り広げると恐れられていた戦争に,日本が巻き込まれることはなさそうです。でも,日本も守ってくれないとなると,自分で守るのか,日本もアメリカを守るから,アメリカを日本を守ってくれとするのか。いずれにしろ,日本の集団的自衛権問題についても,議論の前提が変わってきそうです。
アメリカが世界の警察官をやめた場合は,世界のアチコチでのいわゆる「人権侵害」とやらは,日本も足並み揃えて放置ということでしょう。わが憲法は前文で「全世界の国民が,ひとしく恐怖と欠乏から免かれ,平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは,いずれの国家も,自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって」とか色々書いていますが,アメリカの軍事行動なしには,自国にことに専念するしかなさそうです。経済制裁の類では,ほとんど効果がなさそうなことは,北朝鮮との関係でも明らかそうですし。NPO頑張って!ということでしょう。
いずれにしろ,第二次世界大戦後の世界秩序が大きく変わるかもしれません。
もっとも実際のところ,公約のうちどの程度実現できるのか,よくわかりません。
気になるのは,自由貿易主義に反対する国民の支持を受けているということです。自由貿易が正しいのかどうかは,色々議論のあるところだろうと思います。ただ,20世紀の歴史を振り返ると,自由貿易主義/資本主義による格差への憎しみ,そこから生まれた社会的弱者(労働者とか農民とか)の崇高性思想とその支持という事情は,数々の大虐殺を産んできたと思います。いまさら,大虐殺がおこるとは思いませんが,ろくでもないことくらいは起こるかもしれません。
ところで,トランプさんが支持をうけた理由について色々分析されています。私はアメリカに行ったことはありませんから適当なカンで書きますが,そういうことじゃないのではないか?という気がしています。日本語でいえば,肯定的ニュアンスで使われる「やばい」という感じ。「トランプはやばい」「トランプが大統領ではやばすぎる」という痛快な感覚が一気に伝播し,クリントンが大統領になった場合の退屈感を凌駕したんではないかという印象です。
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10月 6th, 2016
マイタウン法律事務所の金沢文庫事務所が先日移転しました。
移転先
今までは,駅から少し歩く場所でしたが,駅のすぐそばになりました。
当事務所のように,住宅街の中心駅で事務所をかまえるスタイルだと,物件探しがなかなか大変です。
そもそもオフィスビル自体があまりない中で,しかも駅から近くて,希望の広さでとなると,そもそも物件自体がないことが通常です。
金沢文庫事務所も,駅から遠いのが気になっていて,移転先はいつも頭の中にあったのですが,今回ようやく実現しました。
今後ともよろしくお願いします。
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9月 27th, 2016
NHKの大河ドラマで真田昌幸が亡くなりました。
配役を聞いたときは,あまり期待していなかったのですが,よい意味で期待ハズレで,とてもよい真田昌幸でした。
あの類のせっそうのなさは,成功した企業経営者の一つの典型像かと思うので,後世に名を残した人物の性格設定としては適切だろうと思います。
全体に楽しんでいますが,主人公がいまいちです。
以前の真田太平記にしろ,大河ドラマの義経や直江兼続にしろ,主人公に道徳的な期待を背負わせてしまうと,辛気臭くなってだめですね。
そういうものを背負わせてしまうと,眉間にしわを寄せて,うろうろするしかないのだろうと思います。
いずれにしろ,普通の真田ものと違い,現時点で徳川方に恐怖心を植え付けてない今回の想定
どのようになっていくのか楽しみです。
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9月 13th, 2016
超一流になるのは才能か努力か?
というなんとも凡庸なタイトルの本を読み進めています。
超一流レベルは,完全に練習量だ,なんていうのは概ね予想されたのですが,面白いなと思ったのはトップクラスのバイオリン奏者の調査ででてきた話です。
能力向上に役立ったと感じる練習は,非常に負担が大きくあまり楽しくないと感じていた
ということです。
練習が好きだから,たくさん練習したのではなく,いやできつい練習をたくさんしたのだ,ということです。
いわれてみると,以前にもつまらない練習ほど意味があるとか,聞いていた気もしますが,今回,思い当たることがありました。
私は,大学受験にしろ,司法試験にしろ,勉強時間自体は極端に短い時間で通ったのだろうと思っていますが,その勉強中はひたすらきついものでした。
30分もやるとへばって,それからダラダラと気力が回復するのを待つ。反吐がでるような,といってもよい感じです。
勉強楽しい,とか言っている人に負ける気はほとんどしていなかったのですが,つまり上記のバイオリンの練習の話と同じことなのだろうと思います。
本当に身になる訓練は,つまらないだけでなく,ひたすらきつい。
そう思うと,下手の横好きで色々やっていることが,いつまでたっても上達しない理由は,私が不器用なだけでなく,練習が結構楽しいからかもしれません。
楽しいなんて,間違ってもいいようがないような訓練こそ,能力向上には最も効率的なのでしょう。
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8月 9th, 2016
1年ほど前に,その時点で,もっとも進んでそうな自動運転的車を購入しましたが,その上での感想です。
法的整備が追いつけば,技術的には自動運転実現可能であるかのような話を,何度か耳にしたことがありましたが,実際には,そのレベルには遥かに遠いかな,と思います。
まず,現時点で,技術的に実現できそうなのは,緩いカーブのみが続く高速道路(たとえば第三京浜)であれば,自動運転は可能かなあと思います。
高速道路の合流が終わった時点でスイッチオンして,降りるべきインターが近づいたらスイッチ・オフする。その間は,自動運転というくらいは,もうひとおしでいけそうです。
でも,たとえば,ちょっとカーブが急になると認識が難しくなっています。確かに,映像としてカーブを進行方向から撮った場合,進行先やカーブの曲がり具合に関する情報は乏しいです。上からみるのとは大違いです。ですから,苦労するのもわからなくはありません。そして,この問題はアルゴリズムの進化やコンピュータの処理速度の高速化,ナビとの連動によって解決していくだろうと思います。
でも,このレベルのことでヒイヒイいっている状況では,一般道路で信号を認識したり,交差点を曲がったりなんて,とてもじゃないけど無理だろうと思います。
たとえば通信回路経由で交差点ごとの信号の状況を各クルマに一斉配信するくらいしないと,無理なんじゃないかという気がします。
なにより,自動運転に悲観的になるのは,コンピュータが適宜固まる点です。ごくまれとはいえ,ハンドル補助装置等が動いていませんなんていうエラー表示がでてしまって,一度エンジン切ってしばらくまって再度エンジンをかけるという,いわゆる再起動的なことをしないと復旧しないことがあります。コンピュータとしては,PCであれちょっとした機器類であれ,ごく当たり前の現象ですが,このようなものに自動運転を任せられないのは明らかです。
ということで,完全な自動運転までは,まだかなりの技術革新が必要だろうと思います。
とはいえ,現時点での半自動運転でも,長距離の高速道路運転に関しては「もう普通の車には戻れないかも」という程度には快適なので,普及は進んでいくだろうと思います。
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7月 28th, 2016
参議院選挙の結果として憲法改正ということに現実味がでてきました。
いざ,国民投票となったときに,多少はしっかり考えをもてるように,諸外国の憲法でも勉強してみようかなという気になってきました。
憲法改正自体は,どんな改正でも反対という人もいるのかもしれませんが,どのような改正をするか次第ということで,賛否の意見も異なるのだろうと思います。
そして,その改正の意味自体,法律家がそれなりに冷静に説明してくことはその社会的な役割です。ただ,現状の弁護士会とか日弁連は政治性が強すぎて冷静な説明を期待することは困難と思われます。
自民党の憲法改正草案をみると,確かに今の憲法論を学んで来た法律家はギョッとするような内容もあります。でも,それがファシズムまっしぐらな内容なのか,諸外国の憲法にもある普通の条項なのかといったあたりについて感触をつかむことができたら,このブログの中で解説することができればと思っています。
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6月 22nd, 2016
人工知能の囲碁がかなり強くなったとのことで、
人間の仕事がなくなる、人工知能に支配される
等、色々な話がぶり返しています。
実際、人工知能が発達した場合どうなるかはわかりません。ただ、人工知能には無理そうなこと、を予測させる話があります。
別の本での「また読み」なのでやや不正確なのですが、ダマシオという方によると、
脳の一部が失われて感情を失ったが知能は失われていない人は、ほとんど何も決めることができなくなった
とのことです。
感情がなく徹底的に理性的な人は、分析はできても何も決めることができない、のかも。ということです。
人間が何かを合理的に決断するというのは、
合理的な分析の結果、結論がでるのではなく、
気分が高まってある種の結論がでて、それを合理化する理屈が生まれ、その上で合理的に結論を出した気になるということ,
かもしれません。
人から尊敬・同情を得たいとか(「そんな決断をした自分が好き」とか)、憎しみが高まって嫌がらせをしたいという感情がなければ、何も決められないのかもしれません。
そんなわけで、どんなに頭がよくても感情がない人工知能は,
何も決めることができない存在になるか、
人工知能内で適当にサイコロでもふってでた結論について、もっともらしく理由をつけて決断したようにふるまうしかなく、
結局、何かを決めるような作業はできないかもしれません。
機械が登場することによって、産業革命以前にはとても大事だった肉体的なパワフルさは人間の価値にとって重要性を失いました。代わりに、知能の高さが重要性を持ってきました。
人工知能が登場することによって、知能も肉体的なパワフルさと同じ運命になり、次に主役の座につくのは感情の強さになるかもしれません。
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5月 31st, 2016
弁護士が男の側から書いた当事務所著の
『男の離婚術』(講談社)が,増刷になり第二版がでています。
他の離婚に関する本にない内容が多く記載されています。
つまり当事務所の弁護士が色々調べ物をして書いたのではなく,当事務所の弁護士が自分の経験に基づいて書き上げた本です。
かなり頑張って作り上げた本です。多くの方が読んでくださっているようで,なによりです。
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5月 14th, 2016
B型肝炎給付金は,もともとは来年1月12日まででした。
期間の延長法案が国会で審議されていましたが,
5月13日に参議院でも可決され,さらに5年間,延長されることになりました。
とはいえ,発症から20年経過してしまうと,金額が大幅に低くなってしまうこともありますので,早めに請求するにこしたことはありません。
ご自身が対象になる可能性がある方は,一度当事務所にご相談ください(電話相談可)。
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4月 18th, 2016
今まで,色々と手書きに対応したデジタルツールを試してきました。
15年近く前のザウルスからはじまって,最近ではシャープやソニーの電子ノートの類等。
ここにきて,ipadに専用のapple pencilが登場し,しかも9.7インチのipadでも使えるバージョンが発売されて,ほとんど妥協のない手書きツールが手に入りました。現在のところ,GoodNotesというアプリケーションで利用していますが,PDFへの書き込みもできるし,紙に手書きするより便利な機能もあるし,かなり満足しています。
ただし,一番の問題は,このapple pencilはipadにつけることができないということです。同じ悩みをかかえる人がいるようで,強引に下側につける器具も売っている(そして買ってみた)のですが,いまひとつです。
そこで,マジックテープの登場です。
柔らかいほうをpencilに巻き付ける。
チクチクするほうを本体に貼る。作業時間は10秒くらい?
くっつけたところ
美観的には,もう少し角のあたりをまるめたり,又は白いマジックテープを利用するなり,工夫の余地がありそうです。人によっては,いくら工夫しても許容範囲を超えている(特に,apple製品について深い愛情に基づいて人にみせてやりたい場合)ことはあるかもしれません。
でも,実用性は完璧に近いです。ほとんど,無意識に着脱できるし,カバンに無造作にいれておいても,はずれることはほとんどありません。
こういうのを利用するだけなので,同じお悩みをお持ちの方はどうぞ
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