Archive for the ‘業者別過払い金回収の現状’ Category

ニコニコクレジットが倒産

土曜日, 4月 9th, 2011
丸和商事(ニコニコクレジット、アイリス)が民意再生法の申し立てをしたとのことです。

これで、丸和商事に対する過払い請求も、基本的には倒産手続きの中で処理されることになりそうです。

武富士は会社更生でしたが、丸和商事は民事再生とのことです。

ただ、過払いの債権者にとっては、それほど、大きな違いはないでしょう。

むこうが一方的に決めた弁済率について、賛成か反対かということを聞かれますが、

個々の過払い債権者の意向は、大勢には影響がなく、

結局、そのまま決まってしまうという流れについては会社更生でも民事再生でも同じです。

なお、今後の見通しや、過去の民事再生や会社更生になった消費者金融での弁済率等については、

武富士のときに書いた記事を参照してください。

過払いでないのなら,このままでいい

火曜日, 4月 5th, 2011
少し前から

「いくつかのカード会社や消費者金融と取引があるが,自分は過払いになっているのか?」

「今のまま支払を継続することは,特に問題はないのだが,過払いなら支払うのは馬鹿らしいので,回収したい」

「過払いでないなら,ブラックになりたくないし,このままでいい」

という相談が,ちらほらあります。

話としては,まっとうな話で,

特に債務整理をするほど苦しくはない。

だから,信用情報等でデメリットがあるなら,余計なことはしたくない。

でも,法律上支払義務がないものを支払うのは嫌だ。

ということです。

でも,実は,多くの弁護士は,この手の仕事はやりたがらないんです。

最近できた債務整理に関する日弁連の規程も,原案では,このような依頼者の要求に応えることを拒否するような内容でした。

その目的は,債務の整理をして欲しいと思っているのに,過払いの件しか受任しない悪質な弁護士を取り締まることですが,

そのためなら,初めに書いたような依頼者の正当な要求を全ての弁護士に拒絶させてもよいと考えていたようです。

最終的に可決された案では,全面的な禁止ではなくなりました。

それでも,原則は他の債務があるのを知って過払いだけの受任はいかん。

ただ,弁護士が不利益をしっかり説明し,それでも依頼者が債務の整理をしたがらず,依頼者に不当な目的がないときだけ,特別に受任してよいというルールです。

要は,債務整理・過払いの仕事は,多重債務者を救済することが目的であって,そもそも消費者金融と付き合うこと自体が害悪である。

だから,信用情報に傷がつくことはむしろ望ましいことだ

と考えている弁護士が多いのです。

言い換えると,

弁護士の仕事とは,弁護士が考えている理想の社会を実現することであって,

依頼者の正当な要望をかなえることではない

と考えている弁護士が未だに多いということです。

つまり,計画的に消費者金融を利用し,苦しくとも何ともないが,法律上の権利は行使したい方のことは眼中にないといってよいでしょう。

ですから,別に債務の整理をしたいのではなく,過払いの件だけ何とかして欲しいという方で,弁護士に相談して断られた方は多いのではないかと思います。

当事務所では,このような相談者・依頼者の要望は,正当な要望であって,お手伝いすべきと考えております。

もちろん,日弁連の規程にしたがって,債務整理をしないことの不利益・債務整理をすることによる不利益をしっかり説明します。

もし,このようなご希望をお持ちのようでしたら,一度,ご相談下さい。

国も武富士違法利息の受益者?

水曜日, 3月 9th, 2011
昨日、武富士の過払い金配当率について書きました。

そのなかで、

「過払い金の返還は、今までは他の多重債務者が負担していたが
それができなくなった。
しかし、他の多重債務者に請求できなくなったからといって
それで過払い金を返してもらうのは諦めなさいとうのではなく
別途責任を負うべき人がいるような気もします。」
と書きましたが、この件について、さっそく続報がありました。

武富士、今度は法人税の巨額還付請求

被害者救済に充当予定も国税当局判断不明



武富士は、違法金利をもとに営業し、巨額の利益を上げていました。

その利益に対しては、当然、税金が課されていましたが、

「もし違法な金利をただして考えれば、利益はないはずだから
おさめた税金の還付を求める!」
というのです。


法人税の実効税率は、40%程度です。

これは利益の半分近くになります。

つまり、武富士の違法金利営業のもうけの

一番の受益者は、”国”だったのだろうと思います。


違法金利に基づいて払ってしまったお金(過払い金)の半分近くが

税金となって国の懐に入っていたわけですから

国はそのお金を、過払い金を取り戻す権利のある人たちに返すのは

当然と言えば当然でしょう。

早急に対応して欲しいものです。


ちなみに、昨日とりあげた記事のなかで

”配当率10%未満”の根拠は

債権額が1兆円超なのに対し、

スポンサーによる武富士の買収金額が1千億未満であることからでした。

これに、今回の記事の1千億円規模の法人税の還付が加われば、

過払い金の配当率も20%近くになるかも、と少し期待できそうです。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
「ずっと以前に返済が終わった会社から過払い金を回収できる?」
「まだ返済中だけど、もしかしたら過払い金が発生しているかも?」
などのご質問に、弁護士がお答えします。

お気軽にお問い合せ下さい。

武富士の過払い金配当率は10%未満?

火曜日, 3月 8th, 2011
先日、朝日新聞にこのような記事が出ていました。

武富士、過払い利息9割超カットか 返済資金不足

現在会社更生手続をとっている武富士

弁済率は気になるところですが

その弁済率が10%未満ではないかとの内容です。


今までの例からしても、その程度だろうと思っていましたが

”10%未満”とはいっても

はたして10%程度なのか、

さらに減って、数%程度になってしまうのでしょうか。


たとえば過払い金が500万円だとすると

50万円か、10万円強かという違いが出ますので、気になるところです。

倒産手続前、武富士は、

何も知らずに余分な利息を支払っている人のお金を使って、

過払い請求をした人に過払金を支払っているような状況でした。

つまり、過払金の支払原資を実質的に負担していたのは、

他の多重債務者だったということです。


このようなことをやめて、しっかり精算しようとすると

現在のような事態に陥ってしまうことは

避けられない結果だといえるかもしれません。


しかし、他の多重債務者に請求できなくなったからといって

それで過払い金を返してもらうのは諦めなさいとうのではなく

別途責任を負うべき人がいるような気もします。


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レイク(新生フィナンシャル・GEコンシューマ・ファイナンス)の取引開示漏れ

水曜日, 3月 2nd, 2011
レイクの過払い金返還、最大18万人 新たな記録判明
レイク(新生フィナンシャル・GEコンシューマ・ファイナンス等)

の取引履歴について

破棄したと主張していたものの一部が発見されたそうです。


以前こちらの記事

【レイク(新生フィナンシャル/GEコンシューマー・ファイナンス)】過払い金回収の現状

で書いたように

レイクに取引履歴を請求すると、

平成5年あたり以降の取引履歴しか送ってこず、

それ以前から取引があったとしても、

「平成5年以前の履歴は破棄した」

と主張してきていました。


ところが今回、その記録が出てきたというのです。


以前に、三菱UFJニコスについても同様のことがありましたが、

そのとき追加の取引履歴が出てきたのは

一部の期間についてだけでした。

レイクについては、すべての期間なのか、一部の期間なのかはまだ分かりません。


今後は、中途半端な取引履歴を前提にして

依頼者にとって損な和解をしていた場合の対策が問題となります。


ただ、当事務所で和解したレイクの過払い案件は、

いわゆる”0円スタート”ではなく”推定計算”で和解し、

その推定計算の方法も

できるだけ依頼者に有利に考えた上で推定して和解していたと記憶しています。


この方法をとったことで

すべての取引履歴をもとに過払い金を計算した場合より

多めに回収できている可能性が高いです。


ですから、当事務所の依頼者に関しては

追加開示による大きな影響はないのではないかと考えています。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
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【丸和商事(ニコニコクレジット/アイリス)】過払い金回収の現状

水曜日, 2月 23rd, 2011
当事務所では、相当数の過払い金返還請求事件を受任しています。

そこで、各業者ごとの当事務所での過払い金回収の現状について

ご報告していきたいと思います。

今回は、丸和商事株式会社(通称”ニコニコ(クレジット)”)です。


全体の印象 >>
とことん争えば過払い金は戻ってきますが、裁判まで覚悟する必要があります。

また、支払も先の期日を指定することが多いです。

また、取引履歴の送付を依頼しても、

平成5年以降のものしか出してきません。


取引開示までの期間 >>
約1か月強です。


訴訟になる前の交渉 >>
訴訟前は、過払い金のほんの一部しか返還するといってきませんので

大半は訴訟を起こして、返還を請求します。


訴訟になった以後 >>
裁判になった後は、期日を重ねるうちに

それなりの金額を提示してくるため、和解になることが多いです。


注意事項 >>
過払い金の請求は、ご自身ですることも可能です。

ただ、丸和商事側は

平成5年以降の取引しか開示してきませんので

これより前より取引がある場合は

ご自身で行った推定計算や

当時既に借金はなかったものと考えて算出した方法の法的根拠について

法廷に立って、相手側弁護士や裁判官とやりとりする必要があります。

場合によっては文書提出命令等も必要となります。


また弁護士ではなく司法書士に回収を依頼することもできますが

過払い金の金額の大きい訴訟の場合

司法書士は扱える金額に制限がありますので

結局はご自身で法廷に立たなければならなくなります。


自分で法廷に立つのは不安だという場合は

弁護士への依頼をお勧めします。


また、費用についても注意が必要です。

過払い金回収を受任する法律事務所や司法書士事務所では

訴訟になった場合、報酬金の割合が多くなることが多いようです。


最近は、弁護士と相手との直接交渉では金額の折り合いがつかず

訴訟を起こさなければならないことも多いので

訴訟になった場合の料金も確認しておくことをおすすめします。


なお、当事務所では

同じ会社に過払い金を請求する依頼者が複数名いて

他の方と一緒に過払い金請求の訴訟を起こしてもよい、

という場合には

原則、追加料金は発生しません。

報酬金の割合も変わりません。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
「ずっと以前に返済が終わった会社から過払い金を回収できる?」
「まだ返済中だけど、もしかしたら過払い金が発生しているかも?」
などのご質問に、弁護士がお答えします。

お気軽にお問い合せ下さい。


(参考)過払金の基準となる額3種類

過払いの利息をつけずに計算した額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金と、その後の5%の利息

【ライフ】過払い金回収の現状

木曜日, 1月 27th, 2011
当事務所では、相当数の過払い金返還請求事件を受任しています。

そこで、各業者ごとの当事務所での過払い金回収の現状について

ご報告していきたいと思います。

今回は、株式会社ライフです。


全体の印象 >>
アイフルの子会社ですので、

アイフルのと同様の傾向のことが多いです。

アイフルのが強硬になるとライフも強硬になり

アイフルのが柔軟になるとライフ柔軟になる傾向があります。


アイフルのがほとんど裁判になる現状から

ライフについてもほとんど裁判になっています。


また、ライフ特有の問題として

平成12年に会社更生をしていますので

それ以前の時期の過払い金の請求困難ということです。

少し前までは

色々な理屈で、この会社更生による失権を覆せないかという動きもありましたが

最高裁の結論が出てしまったので

新しい理屈を考えて、かなり頑張らないと

(最高裁まで争うこと覚悟して?)

会社更生以前の過払い金の回収は難しいと思います。


取引が平成12年で途切れてしまうため

それ以前からの取引があったとしても

過払い金の金額はそれほど大きくならない(多くても100万円前後)

ことが多いです。


取引開示までの期間 >>
3週間から1か月程度です。


訴訟になる前の交渉 >>
訴訟前には、あまりよい条件は提示してきませんので

ほとんど訴訟になっています。


訴訟になった以後 >>
訴訟提起後に、期日を重ねるうちに和解になることが多い状況です。


注意事項 >>
ライフからは

裁判をしないと納得のいく額を回収することが困難になっています。

そこで、過払い金回収にあたっては

裁判手続(訴訟)まで意識する必要があります。

裁判は、専門家に依頼せず、ご自身でもできますが、

ライフは細かい部分について争ってきますので

その点についてご自身で反論していく必要があります。


専門家に依頼しよう、となった場合は

以下の点にご注意ください。


(1)すべての専門家に任せきりにできるわけではない?

140万円を超える過払金は地方裁判所での手続になります。

司法書士は地方裁判所の法廷には立てませんので

ご自身で平日に調整して裁判所に足を運び

法廷にたって裁判官とやりとりする必要があります。

多くの司法書士は傍聴席で見守っていてくれているようですが

基本は自分ですることになります。


(2)報酬金に注意!

過払い金回収を受任する法律事務所や司法書士事務所では

訴訟になった場合、報酬金の割合が多くなることが多いようです。

訴訟になった場合の費用も、事前に確認しておくことをおすすめします。


なお、当事務所では

同じ会社に過払い金を請求する依頼者が複数名いて

他の方と一緒に過払い金請求の訴訟を起こしてもよい、

という場合には

原則、追加料金は発生しません。

報酬金の割合も変わりません。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
「ずっと以前に返済が終わった会社から過払い金を回収できる?」
「まだ返済中だけど、もしかしたら過払い金が発生しているかも?」
などのご質問に、弁護士がお答えします。

お気軽にお問い合せ下さい。


(参考)過払金の基準となる額3種類

過払いの利息をつけずに計算した額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金と、その後の5%の利息

【SFコーポレーション(三和ファイナンス)】過払い金回収の現状

火曜日, 1月 18th, 2011
当事務所では、相当数の過払い金返還請求事件を受任しています。

そこで、各業者ごとの当事務所での過払い金回収の現状について

ご報告していきたいと思います。

今回は、株式会社SFコーポレーションです。


全体の印象 >>
ここ5年程の過払い回収の中で

準大手クラス以上の中では、常に回収に困難がともなう会社の代表格でした。

そのため、破産申立を受けたり等、色々な出来事がありました。

いずれにしろ、過払い回収には相応の覚悟が必要です。

また、最近10年程の取引履歴しか開示してきませんので、

いわゆる開示当初の残高を無視した計算等によって請求することも多いです。


取引開示までの期間 >>
1か月強から2か月弱です。


訴訟になる前の交渉 >>
訴訟前には、あまりよい条件は提示してきませんので

ほとんど訴訟になっています。


訴訟になった以後 >>
訴訟提起後も、あまりよい条件は提示してきませんので、判決になることが多いです。

判決が出ても、控訴してきます。

このあたりになると、多少、和解案もましになってきますが

最終的に高等裁判所の判決まで行くことも珍しくありません。


注意事項 >>
SFコーポレーションからは、裁判をしないと納得のいく額を回収することが困難です。

そこで、過払い金回収にあたっては

裁判手続(訴訟)まで意識する必要があります。

裁判は、専門家に依頼せず、ご自身でもできますが、

SFコーポレーションの場合は、控訴されて控訴審まで闘う覚悟が必要になります。

また、中途半端な取引履歴しか開示してこないことも多いので

初回残高無視計算等の根拠について

しっかり裁判官に法的に説明していく必要があります。

そのような意味で、過払い回収の対象となる業者の中でも

比較的大変ですので、専門家への相談をお勧めします。


専門家に依頼しよう、となった場合は

以下の点にご注意ください。


(1)すべての専門家に任せきりにできるわけではない?
140万円を超える過払金は地方裁判所での手続になります。

司法書士は地方裁判所の法廷には立てませんので

ご自身で平日に調整して裁判所に足を運び

法廷にたって裁判官とやりとりする必要があります。

多くの司法書士は傍聴席で見守っていてくれているようですが

基本は自分ですることになります。


(2)報酬金に注意!
過払い金回収を受任する法律事務所や司法書士事務所では

訴訟になった場合、報酬金の割合が多くなることが多いようです。

訴訟になった場合の費用も、事前に確認しておくことをおすすめします。


なお、当事務所では

同じ会社に過払い金を請求する依頼者が複数名いて

他の方と一緒に過払い金請求の訴訟を起こしてもよい、

という場合には

原則、追加料金は発生しません。

報酬金の割合も変わりません。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
「ずっと以前に返済が終わった会社から過払い金を回収できる?」
「まだ返済中だけど、もしかしたら過払い金が発生しているかも?」
などのご質問に、弁護士がお答えします。

お気軽にお問い合せ下さい。


(参考)過払金の基準となる額3種類

過払いの利息をつけずに計算した額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金と、その後の5%の利息

【エイワ】過払い金回収の現状

水曜日, 1月 12th, 2011
事務所では、相当数の過払い金返還請求事件を受任しています。

そこで、各業者ごとの当事務所での過払い金回収の現状について

ご報告していきたいと思います。


今回は、株式会社エイワです。

エイワは、神奈川県横浜市に本社があります。


全体の印象 >>
他の消費者金融と比べると、特徴的なことが多いです。

まず、いわゆるカードローン(限度額内で自由に借入返済できる)式の貸付けではなく

1回貸付けして、ずっと返済していくという従来型の貸金契約です。

借り入れに際して、保証人がついていることがあったり

破産した人に対しても融資している事案も見受けられます。

また、取引履歴については、

「取引の履歴を送ってください」

と依頼してから遡って、10年強ぶん程度しか開示してきません。

エイワから送付されてくる履歴だけで計算してみても

あまり大きな額にならないことが多いです。


また、裁判になった場合も、徹底抗戦することも多く、最高裁判所までいくこともありえます。


取引開示までの期間 >>
約2か月です。

以前は、履歴を小出しにするなどして、開示までかなりの時間を要しましたが

最近は、以前より多少期間が短くなったように思います。


訴訟になる前の交渉 >>
訴訟前には、あまりよい条件は提示してきませんので、ほとんど訴訟になっています。


訴訟になった以後 >>
訴訟提起後は、何回か期日を重ねるうちに

それなりの条件の提示があり、裁判上の和解になることが多いです。

なお、エイワが開示してこない部分の履歴も含めて請求する場合は

資料や記憶に基づいて履歴を再現する必要があり

その履歴に基づく請求となると、和解も難しくなってきます。


注意事項 >>
エイワからは、裁判をしないと納得のいく額を回収することが困難です。

そこで、過払い金回収にあたっては

裁判手続(訴訟)まで意識する必要があります。

裁判は、専門家に依頼せず、ご自身でもできますが、

裁判になった場合、エイワは徹底抗戦することもあるので、

その点に留意する必要があります。


専門家に依頼しよう、となった場合は

以下の点にご注意ください。


(1)すべての専門家に任せきりにできるわけではない?

140万円を超える過払金は地方裁判所での手続になります。

司法書士は地方裁判所の法廷には立てませんので

ご自身で平日に調整して裁判所に足を運び

法廷にたって裁判官とやりとりする必要があります。

多くの司法書士は傍聴席で見守っていてくれているようですが

基本は自分ですることになります。


(2)報酬金に注意!

過払い金回収を受任する法律事務所や司法書士事務所では

訴訟になった場合、報酬金の割合が多くなることが多いようです。

訴訟になった場合の費用も、事前に確認しておくことをおすすめします。


なお、当事務所では

同じ会社に過払い金を請求する依頼者が複数名いて

他の方と一緒に過払い金請求の訴訟を起こしてもよい、

という場合には

原則、追加料金は発生しません。

報酬金の割合も変わりません。


当事務所では、過払い金に関する無料電話相談を実施しております。

「過払い金を回収したい」
「ずっと以前に返済が終わった会社から過払い金を回収できる?」
「まだ返済中だけど、もしかしたら過払い金が発生しているかも?」
などのご質問に、弁護士がお答えします。

お気軽にお問い合せ下さい。


(参考)過払金の基準となる額3種類

過払いの利息をつけずに計算した額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金額

過払いの利息5%をつけた上で計算した元金と、その後の5%の利息

武富士取締役への過払責任追及の影響

金曜日, 12月 24th, 2010
「武富士の役員に過払い金の責任追及をする」

という記事を先日紹介しました。

(「武富士役員5人を提訴(過払い金返還請求」)

実は、このようにニュースになると、ほかの事務所も同調して、

同様の訴訟がたくさん起こる可能性があります。

その前に、当事務所の依頼者だけ回収できれば、と思っていましたが、

このようにニュースにされてしまうと、どうにもなりません。


今回は、同様の訴訟が頻発した場合の今後の見通しについて

私の予測を書きます。

武富士に関して
まず提訴された役員は、10件や20件であれば対応可能でしょうが、

100件を超える訴訟を提起されると対応不能になる可能性があります。


通常の過払い金返還請求訴訟であれば

貸金業者は、支配人等の従業員を仕事の一環として法廷に出すことができますが、

役員への責任追及訴訟では、支配人を出すことはできません。

そこで、役員本人が法廷に行くか、

弁護士に依頼する必要があります。

100件を超えるとなると、その訴訟の分の弁護士費用が必要になります。

となると、最終的には役員も破産せざるを得なくなり、

回収不能になる可能性があります。

SFCG(旧商工ファンド)についても、今回と同じようなケースがあり、

当事務所ではSFCG本体と同時に社長も訴えていましたが、

双方破産になってしまいました。


武富士も、SFCGと似た展開になる可能性があります。

半面で、武富士の更生管財人は、武富士役員の息のかかった方であると聞きます。

もしそうだとすると、役員への責任追及を防ぎたいと考える可能性があります。

更生手続上、どこまで可能なのかはわかりませんが、

役員へ責任追及可能な、平成18年以降の過払い分についてのみ全額配当するなり、

全体の配当率を上げるなり、

役員への責任追及を防ぐ、または少なくする方向での、更生計画を検討するかもしれません。

そういう意味では、よい展開になる可能性もあります。


他の消費者金融やカード会社に関して
この訴訟が頻発するというのは

同業他社の役員にとっても他人事ではありません。

みな、莫大な額の責任追及のリスクを負担しているとうことになるからです。

筋からいえば、今からでも正しい法定利率での計算上、

過払い金が発生している取引に対しては、

一切の請求をやめればよいのでしょうが、

その場合、資金繰りがショートして、倒産する可能性があります。

倒産してしまえば、過去の過払い金返還請求について、

武富士同様役員の責任追及という話になります。

とすると、いまから請求をやめるわけにもいかず、

倒産手続きをとるわけにもいかず、どうにもならない形になります。

倒産手続きをして、過払い金を返還する負担を解消する手段をとる場合には、

平成18年以降に役員だった人も一緒に破産する覚悟が必要になります。

これはなかなか難しいでしょうから、

今後は、消費者金融が倒産手続きを利用する可能性は低くなっていくのではないかと思います。


ただ、逃げ道をふさがれた場合は、

一部の準大手消費者金融にみられるような、

執行逃れの悪質な手段を取り出すかもしれません。


このように、役員への責任追及訴訟は、

過払い金返還請求だけでなく、

消費者金融・カード会社業界に大きな影響を及ぼす可能性がありますので、

今後も注視が必要です。