Archive for the ‘弁護士勝俣豪の日常’ Category

ハット

金曜日, 8月 3rd, 2012
今年の夏は、帽子をかぶっています。

そもそもの発端は、最近は加齢のせいか、
少し外で作業をしたり、
子守で公園にいたりしただけで、
頬の上部が、青黒くガサガサ日焼けすることがあり、
何か、不健康な感じがするので、
休日の外出用に、山道具屋で
木綿製のアメリカンな帽子を買いました。

ところが、なかなかこれが便利で
日差しが強いとき等、だいぶ、楽です。

そんな中、同年代の同業者が仕事の際も
帽子をかぶっていて、なかなか楽だという
話を聞いて、確かにそれはそうだと思いました。

朝のNHKのドラマは、だいたい見ているのですが、
最近は3話続けて、昭和初期あたりが舞台で
皆さん、スーツに帽子です。
そんなわけで、自分の中で見慣れてきています。

確かに、自分の世代は、ハットをかぶる習慣は
ほとんどないのですが、見渡すと年金世代や
若い世代はけっこうかぶっています。

また、最近はクールビズが当たり前になっています。
でも、どうにも、単にネクタイはずして、半そでワイシャツでは
東南アジアでバイクに乗っている人のようで、
仕事スタイルとしては、いまひとつです。
でも、いい加減、夏はネクタイをすると、吐き気がして
本当にモドソウカという程になるので、
やむなく、半そでワイシャツスタイルにしてますが、
もう一工夫ないかと思っていました。
たまに、記事等で、もう一工夫があったりしますが、
いまいちです。

こんなあたりの事情が、一気に作用して、
仕事用のパナマハットを買うことにしました。

ところが、店で大同小異のものを出してくれますが、
どれもいまいちです。
スーツではなく、ジャケットで、扇子パタパタという感じです。
上着を脱いで、半そでワイシャツでかぶったら、東南アジアバイク感が
さらにたかまるばかりです。

しかし、色々だしてもらっているうちに、ようやく全く雰囲気の違った
スーツに合うものを入手しました。
これなら、半そでワイシャツでネクタイ無しでも、
仕事スタイルとして、違和感がありません。

まだ、人に会ったときに、どうするのか(軽くはずのか等)
食い物屋でどこに置くのか
等、色々、悩ましいところもありますが、
今年の夏は、これでいこうと思います。

納豆きゅうり

木曜日, 8月 2nd, 2012
10日ほど、涼しい山小屋で夏休みを過ごして、
横浜に戻ってくると、
人間の住むところではない。
吐き気、吐き気
とか、頭の中に、恨み言がめぐります。

こう暑いと、何も食べる気が起こりませんが、
冷汁(ひやじる)という食べ物があります。

以前、宮崎県に旅行にいったときの
自宅土産に、冷汁なるもののレトルトパック
を買ったところ、気に入って、
自宅でもそれらしきものを作って食べるようになりました。

家で食べているものは、
ご飯に冷たい味噌汁を掛けたようなもので、
豆腐や、納豆、きゅうり、場合によっては
鯵あたりが具です。

私と妻は気に入っていて、
夏のあいだは、しょっちゅう、食べてもよいくらいですが、
何故か、子供の評判が悪く、
「納豆きゅうり、いやだ」と叫び
食べ終わるのに、えらく時間がかかり、
食べろとプレッシャーをかけるのも、
くそ暑い中、なかなか疲れるので、
食べる回数は、ほどほどになっています。

それにしても、この気候は何とかならないものか
と思いますが、ようやく慣れつつあります。

ハードワーク

火曜日, 6月 19th, 2012
ユニクロの柳井氏と並ぶ、現代の名経営者だと思う
日本電産の永守重信氏の
『「人を動かす人」になれ!-すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』
を読みすすめています。

もともと永守さんには興味があったのですが、なんとなくアマゾンで
調べていたら本を書いていたので買ってみました。
軽めの本なので、遅読の私でも、いましばらくで、読み終わると思います。

タイトルにもある、
すぐやる、必ずやる、出来るまでやる
というのは、気合と執念がでる、よい言葉だと思います。

日本電産は徹底的にハードワークの文化のようです。
はじめに色々と叩き込むようです。
で、こういうヤツは駄目だと色々あるのですが、
私は、真っ先にダメということになりそうです。

そうそう、こうやって色々説教受けるうちに、
ドンドン気力が失われて、
居心地が悪くなって、
逃げたくなって、自分に自信がなくなって
さらにやる気のなさを、説教されて

と過去に何度か、あったパターンを思い出します。

成功したければ人の2倍しろ
という発想は、確かに、理屈ではそうなんです。
たいていのところ、才能の差よりも、
努力の差の方が、はるかに大きい。

でも、努力できるのも才能のうち
という負け犬の遠吠えも、
強い実感があります。

私自身は、
東京大学に入るのも
昔の司法試験に合格するのも
多分、そのときの合格者の中で
もっとも少ない勉強量で、乗り越えている可能性があります。

でも、どのように勉強するべきか
と考えることに当てた時間は、
おそらく一番多かったと思います。

ある種の努力のワナというものがあって、
今の努力ペースでは足りないという事実がでたときに
「もっと努力しなくては」という決意は
失敗に終わる可能性が高いと思います。

今程度の努力しか出来ない中で、
もっとも成功確率を高めるには
どうすればよいのか?
と考えるのが私のやり方なんだと思います。

既成の組織で、そういうことを唱えると
先輩と称する人たちから
屁理屈言うな、とばかりの説教攻撃を受けます。

でも、今は、幸いそういう呪縛からは逃れています。

そんなわけで、私が責任を持つ現在の組織については、
事務所の人が、プライベート等とのバランスをしっかりとれる
枠内でもっとも高い仕事上の成果をおさめるには、どうすればよいのか?
と考えなければならん、と思っています。

ということで、永守流のうち、ハードワークの文化については、
少しなじめないのですが、それ以外は、さすがと思う
記述が多々あり、楽しく読んでいます。

 
 

 

清盛 良くなってきました。

月曜日, 6月 18th, 2012
大河ドラマを見ていますが,清盛が良くなってきました。

当初から,中井貴一の平忠盛は,とても良かったのですが,
主人公については,いまひとつ,印象がつかみ切れませんでした。

でも,地位にともなって,肝が据わってきて,という最近の状況をみると
それ以前の,何とも言えない青臭さ,が生きてきている気がします。

清盛が甘ったれたことを抜かす重盛をたたき出すあたりは,なかなかです。
大河ドラマの主人公は,青臭いきれい事を言う主人公
のことが多く,強い違和感が残りることが多いです。

そういう大河ドラマ的なきれい事を,蹴り飛ばして睨み付けるようで,
今までとは違うぞ,という意気込みを感じます。

一時的に,毅然としたけど,やはり反省して優しい人になりましたとさ。
とか
そういう態度がたたって,平家は滅んだとさ。
という展開にならないことを祈っています。

またもやアミガサタケ

火曜日, 6月 12th, 2012
先日、山小屋に行き、散歩をしていると、道端にたくさんのアミガタサタケ
を発見しました。
例年、1本か2本なのですが、今年は両手にいっぱいのアミガサタケです。

また、ワラビも沢山、出てきていたので、おひたしにしました。

ということを書こうと思っていましたが、前にも書いたような気がします。
さかのぼってみると、去年も、その前も、ワラビとアミガサタケの話題を
書いています。

例年この時期は、山の恵みに感激しているということのようです。

同時に、よく2年も書いているなあ、と自分ながら感心しました。

この時期の山の中は、ちょうどズミの花が満開で(ということで、
今年はズミの実も沢山とれることを期待)、
ハルゼミのギェー、ギェー、ゲコゲコという鳴き声がやかましく、
秋と並んで、もっとも好きな季節です。

宅急便の誕生

土曜日, 5月 26th, 2012
小倉昌男『経営学』を読み終わりました。

書名からすると、学者が書いた経営学書のようですが、
クロネコヤマトの宅急便を作り上げた小倉昌男氏自身が
いかにして宅急便を築きあげたかという、本です。

印象的なのは、官僚との対決に向けての意思の強さです。
理不尽にコンニャローと思いながら、筋を通していく
というのは弁護士としては、ごく普通の態度です。

でも、経営者的な立場としては、どうしても
色々と妥協したり、目立たなく行動したくなるところがでます。

弁護士は、依頼者の意向に沿っていて
依頼者が見通しを了解していれば、
筋を通して戦うことはそれほど、難しくはありません。

でも、経営者の立場からすれば、全従業員の生活がかかっています。
筋を通すと言ったって、どうしても、無理はしにくいところがあります。

そこらあたりの悩みには、本書では触れられていませんが、
企業は存続しなければならす、そのためには倫理的でなければならない
トップだけでなく企業全体が倫理的でなければならない。

という強い信念があったから、ということだろうと思います。
通すべき筋を通さずに妥協するような会社は、倫理的とはいえず、
結局その場はしのげても、永続することはできない。
企業を存続させるためには、通す筋はきっちり通すということなのでしょう。
その裏には、不道徳になった会社を存続させるくらいなら、つぶすほうがまし、
という強い意志があるのだと思います。

このあたりは、とても共感できるところです。
当事務所の方針としては、事件処理はもとより、広告手法、料金体系、についても
キタナイことはしない、ということは徹底的にしているつもりです。
他がキタナイまねをしても、そんなまねはせずに、自分たちは勝ってやる。
という事務所の文化を作り、守ることの大切さを再確認しました。

他方で、経営上の「不合理な敵には徹底的に戦う」というスタイルについては
もっと頑張らないといけないのかもしれません。
弁護士会が、不合理としかいいようがない、変てこルール を色々もうけて
そのために、おかしなことが色々発生していますが、
世の中に不合理はつきもの、として、それを前提に業務をしています。
もう少し、面倒がらずに、抵抗してみてもよいのかもしれません。

 

双眼鏡2

木曜日, 5月 24th, 2012
ようやく双眼鏡を,山の中で試す機会がきました。
自意識過剰な世の中ですので,
街の中で双眼鏡をうかつに出すこともできません。
誰も,あんたのことなんて,みてないよ!
と言ったりしたら,さらに問題がややこしくなります。

やはり,人気のない山の中が一番です。
で,森の中をじっくり眺めてみますが,
これはなかなか楽しいです。

普段見慣れた森ですが,
ピントがあったところ以外はぼけていること
望遠による圧縮効果が働いて,
木々が妙に密集しているように見えたり
なだらかな斜面も急に見えたり。
だいぶ違った風に見えます。
また,カメラと違って双眼なので3Dです。

そして,再度,3種類の双眼鏡を比較です。

①安い高倍率ズーム双眼鏡
②安いズームなし双眼鏡
③高いズームなし双眼鏡

①と②③の差が,極端でした。
高いところにぶら下がっている,ドイツトウヒの
巨大な松ぼっくりを見上げてみると,
①は暗くてよく分かりませんが,②や③はくっきり見えます。
さらに,①は視野がとてもせまい。

そんなわけで,①しか持っていなかった状況からすると
大きな進歩です。

②と③は,昼下がりくらいの時間だと,明るさはあまり変わりません。
視野は,③のほうがやや広いことは確かです。

②は③のように,ボーッと森の中を眺めたくなるかというと
そうでもない気がします。

たいてい製品の価格に対する性能の向上は逓減します。
低価格帯では,価格が倍になれば,性能も倍になるとしても,
だんだん,1割の性能向上のために,価格が何倍にもなるのが通常です。
費用対効果がどうの,と騒ぐ場合は,そこら辺の感覚の問題なのだろうと思います。

さて,鳥を見るという挑戦については,
なかなか先は長いという実感です。
肉眼でみつけたものを,双眼鏡でとらえるのは意外に難しい。

何がどう区別して良いのかさっぱり分からないシジュウカラの類の
鳴き声の区別は,双眼鏡の助力を期待しています。
でも,双眼鏡でじっくり見ていると,さらに分けの分からない鳴き声の
レパートリーもあり,混乱が深まっています。

双眼鏡

火曜日, 5月 15th, 2012
鳥に興味が出れば、その流れで、双眼鏡に興味が。
昨年、安い高倍率でコンパクトなズーム双眼鏡を買いました。
しかし、いまいちです。
何か色が変になる感じで、よく見えません。

考えてみれば当たり前でした。
カメラだって
よいレンズは、でかくて、重くて、値段が高い。
しかも、ズームがない短焦点のほうが、きれい。

双眼鏡も、レンズの話ですから、
安くて軽くて小さなズームレンズが、
オモチャ級であることは、当然でした。

双眼鏡を調べだしてみると、
奥が深くマニアックな世界が広がっていました。

たいていの趣味では、道具自慢の快楽、
道具浪費の快楽が、つきまといます。
そう、バードウォッチャーなる人、星空観察の人の
道具快楽の対象が、双眼鏡だったわけです。

調べていると、優れた双眼鏡での感動体験が
色々書かれています。

さて、私は道具自慢の「気」はないのですが、
小遣いは好奇心のために使います。
この感激・感動はいったい何かという興味が出だすと
なかなかおさまりません。

そんなわけで、優れた双眼鏡を入手します。
ちょいと家のまわりを見てみた限りだと、何ということはなさそうです。
ただ、びっくりしたのは、
肉眼ではほとんど見えないほど暗い部屋の中(もちろん自宅です)を見てみると
何故か、明るく、よく見える。
これがレンズの性能なのでしょう。

ところで、新しいものが来ると、子供が興味を持って
触ろうとします。
でも、これを貸すわけにはいきません。
そんなわけで、子供用にも、今度は色々調べて
安価でも、高評価のズームでない双眼鏡を入手します。

で、両方で比べようと思って、見てみますが、
あまり変わりません。
これはショックです。
ただ、日が暮れて暗い時間だと
見え方が歴然とします。
どうもこういうところが、まず分かりやすい差のようです。

以前、大き目のデジタル一眼レフカメラを購入して
写真を撮ってみたときは、コンパクトデジカメとの写りの差に
愕然としましたが、それほど、分かりやすい差はないようです。

他方、フィールが素晴らしいと絶賛されるスポーツカーにはじめて乗ったとき
ほとんど何の感触も感じられず、そんなもんかと思いました。
でも、乗り続けているうちに、そのフィールなるものがどんどん分かってきました。
フィールのない車に乗っていると、そもそもフィールが来るという感覚が
分かってなくて、何も感じなかったようです。

さて、双眼鏡も、スポーツカーのように、ジワジワと、何か今までにない
驚きを味あわせてくれるのでしょうか。

びっくりしたー 消費貸借契約 わき道

木曜日, 5月 10th, 2012
昨日付で,消費貸借契約について
利息を決めないと基本的には無利息です。
と書きました。

ところが,本日入手した,弁護士が書いた少し軽め,でも基本まじめな本を読むと
個人間の貸し借りで,利息の定めがない場合は年5%の利息がつく
と書いてあります。

・・・・・。はじめは,「デタラメ書いちゃって。やれやれ」と思いましたが,
もしかして,自分が勘違いしているかも。
未だに,そういうことはマレにあります。
当たり前だと思っていたことが,実は調べ直してみたら
勘違いで,冷や汗ということが。

六法で法定利息5%を規定したの民法404条を見てみます。
当然,そこには,そんなことは書いてありません。
でもそこに記載された関連判例で,
特約のない限り,借主は,消費貸借成立の日から利息を支払うべき義務がある。
という最高裁の判例が記載されています。
ということは自分が間違っていたのか?

でも,そうしたら,
消費貸借と利息契約を別に考える,法律家の通常の発想との整合性は?
商法513条は,商人間の金銭消費貸借で利息の約定がなくても
利息の請求できるとしてますが,それは商人以外は特約がなければ
利息を請求できないからではないか?

色々と頭の中をめぐります。

件の最高裁判例を判例検索ソフトで見てみます。
この判例は,特約がなくても利息がつくという意味ではなくて
利息の約束をしている件について
利息の計算の元になる期間について特約がないときは,
契約成立の日から計算するという判例のようです。
六法の要約の仕方が不親切ですね。

念のため色々書籍を調べますが,
消費貸借は無利息が原則という記載が多々あり,
ようやく,自分の勘違いではない,
自分の理解が通常の理解であることが分かり,ほっと一息です。

こういうこともよくあります。
でも,やはり他の弁護士が書いていることと
自分の認識が違っていたら,
念のため調べてみないと,安心できません。

ウィニング

水曜日, 5月 2nd, 2012
ジャック・ウェルチの『ウィニング』を読み終わりました。
ジャック・ウェルチは,GEを経営し,20世紀最高の経営者とされる人物です。

内容を,質問から構成している,つまり
色々なところで多く受けた質問に答えるという意図に基づいている
ので,色々と思い当たるところが多い本でした。

質問に答える形式をとって,
出来るだけ誠意を持って,それに答えようとすると
意外にも矛盾していて,ある意味では分かりにくい話になってしまうこともあります。

また,いったんは,直接的には関係ない話からしていった方がよいと
思われることもあります。

法律相談をしていると,そういうことが,よくあります。

この本も,そんなところがある本です。

本の中で,いまひとつ信用できない人の一例として,
質問には答えるが,聞いたことにしか答えないので,
いつまでたっても何かを隠しているのではないか
という気にさせる人のことが書いてあります。

質問する者が,完璧な質問をしない限り,
必要とする答えを得ることができないようなタイプとしています。

おそらく,本がそうならないよう,質問の直接の答えになっていなくても
そういう質問をせざるを得なかった質問者の悩みに想像を膨らませ,
その悩みの解決になるようなことを出来る限り書いているような印象です。

全体に,経営者目線での本音に近い,
経営側の人からすれば,自分の中にある感想・印象に太鼓判を押してくれる
ような記載が多いのですが,
逆の立場からすると,怒りを覚えるような記載も多いのかも知れません。