フィードバック

年に1回ほど,読んだ本をこのブログに記載しています。
このたび,好奇心にまかせて購入した諸々の物品について書いていこうと思います。

まずは,
Roland Vocal Trainer ブラック VT-12-BK 歌の練習装置というものです。

大学生の頃,フォルクローレという音楽をやっていたのですが,歌はどうにもダメでした。
そんな折,楽器用のチューナーに向かって
「どー」
とか言ってみると,チューナーの針がフラフラ揺れたり止まったりします。その瞬間,うまく歌が歌えていないという状況の客観的な把握が可能になりました。
それからは,しばらくチューナーにむかって「どー」とか「れー」とか言って練習していると,徐々に針をコントロールできるようになります。
音程が安定している状況はどういう音なのか
微妙に低かったり,微妙に高かったりするとどういう感じなのか
ということが理解できるようになります。あとは声の操作性の問題→練習あるのみ,という状況になっていきます。

ところが,「どー」とか「れー」とかやっていると,歌のうまい人達は,そういう練習は音程が不安定にやめたほうがよい,とアドバイスをくれます(楽器にあわせて,耳で音程を掴む練習のほうがよいということらしい)。
なぜその練習によって音程が不安定になるのかは理解できませんでした。が,これだけ劇的に音痴を改善できるのに,歌用の練習チューナーというものがないのには,やはりダメなのかとも思いました。

長い時をへて,ふと気づくと登場していたので,思わず買ってしまいました。
やはり,歌の練習には視覚的にも音程状況を把握するのは,それなりに合理的だったようです。
物事の上達には,リアルタイムのフィードバックが効果的だということでしょう。

新しい技術が登場すると,既存技術による熟達者は新技術を軽蔑するというのは世の常ですが,自分自身もそういうバイアスを逃れられないことを常に自覚していかなければとも思います。

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