Archive for 10月, 2014

今年読んだ本

木曜日, 10月 30th, 2014
暮れではありませんが、ときが経つのが早いので、今年を振り返りはじめます。
新聞の書評で興味をもち昨年暮れから読み始めた

『マッキンゼー―――世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密』

この本で、マッキンゼーをつくりあげたマービン・バウワーに興味を持ち、その伝記と著書を読んだのが次の2冊

マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー

マッキンゼー 経営の本質 意思と仕組み』

この3冊から、優秀な人間を集めた組織の発展のさせ方、トップのスタンスについて、大きな示唆が得られました。

ついで

ジェフ・ベゾス 果てなき野望-アマゾンを創った無敵の奇才経営者

とても刺激が強い本でした。ムチを入れられた気分です。
刺激を受けて、この本に記載のベゾス愛読本だか推奨本だかから、読んでなかった何冊か読みました。まず

日の名残り

最近は、ほとんど小説はよまないので、久しぶりの小説でした。つぎに

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』

経営本ですが、物語形式です。私は、論述形式のほうが読みやすいです。

私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ

エネルギーに満ちている経営者の話です。

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき 』

気になっていた本でしたが、ベゾスの本に出ていたので、今年の夏休みの課題図書としました。このあと読んだジョブズの伝記中で東芝から小型HDDを見せられIPODにつながったエピソードが、この本をふまえるととても面白く思いました
課題図書のもう1冊は(ここ以降は、ベゾスの本の推奨から離れます)

エクセレント・カンパニー

有名な本なので読んでおこうと思ったのですがマッキンゼーの営業用の本?
分厚いけど読みやすく、それなりに面白かったです。

あとは、

スティーブ・ジョブズ I
スティーブ・ジョブズ II 』
デタラメぶりがとても面白かったです。
成功者が人格者であることを願う方々には
「お気持ちは分かりますが」と言うしかないですね。
ベゾスにしろジョブズにしろ、さらにマービン・バウワーにしろ
成し遂げることに対する信念・こだわり
が強いから、人の機嫌を損ねることを気にせず怒りまくり
最終的に大きなことを成し遂げるのだと思います。
自分の甘さを痛感します。

ビジネス書が続きましたが、それ以外も少しは読んでいます。

遠野物語
いつかは読もうと思ってました。言葉遣いが古いですが、意外に読みやすい。
現代社会の病理とでも言いたくなることの多くは、昔から田舎の人間社会で起きていたようです。
様々な種類の人さらい、がいたようです。

ファウスト
これも、いつか読まなきゃと思っていました。
でも詩も戯曲も苦手なので、なんだかよく分かりませんでした。

逆説の日本史〈12〉近世暁光編

10年以上前に、PDAのクリエを使っていた頃
電子書籍のはしりで、クリエで読んでいたシリーズです。
キンドルで久しぶりに買ってみました。
エネルギーが少なくても読めるので、気楽です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

統計

月曜日, 10月 27th, 2014
事務所のもろもろのデータを分析するのが私の大きな仕事のひとつです。

データをみて直感的に何か判断するだけでは心許ないので、
何とか統計学を理解しようと、何度となく挑戦し、いやになってやめて
をかなり繰り返してきましたが、わずかではありますが、分かってきたこともあります。

それにしても、統計の本を書く人は不親切で、
いくつかの平均データ、たとえば去年と今年の各月の相談数のデータがあって
その差に統計的に意味があるのか?とか
離婚の法律相談と、交通事故の相談について
実際に依頼になった件数の割合(業界用語で受任率と言われる)
の差に統計的に意味があるのか?とかいった
まっさきに知りたくなるような基本的な処理について、
エクセルでどのような式を書けばよいのか、簡単に書いている本はなかなかありません。

はじめはネットで調べてピンと来なくて、
大きな本やで何冊かみて、一番わかりやすそうなのを買っても結局駄目で
もう1冊買って、なんとか分かりました。

でも、結局、ドラッカーのいうとおり、統計的に意味がある差が把握できた
時点では、すでに出来事は過去のものになっていて、あまり役に立たないということも実感できます。

法律事務所とは関係ないですが、プロ野球の打率でみると、
1シーズン500打数程度のデータでは、3割3分も、2割8分も統計的に意味がある差はないようです。
でも、シーズン途中でどちらの打者を使うかといえば、
統計的には差がないからクジで決めようとはならずに、やはり3割3分の打者を使うのだろうと思います。

実際業務上のデータをみていても、こういう事態に直面するのですが、
いろいろ分析をしていると、思わぬことに気づくこともあるので、
参考にしたり、決断のあとおし程度にはなります。
何より、統計が分かっている人には、もっと何かわかるのではないか?
という疑念にさいなまれずにすむというのが一番のメリットかもしれません。