Archive for 1月, 2012
金曜日, 1月 27th, 2012
契約書には,契約した人の名前を書きます。
あたりまえですが,これは重要です。
自分のあずかりしらぬところで,誰かが勝手に
自分の名前を書いて契約しても
その契約の責任を負うことは,普通,ありません。
ですから,契約書をタテにする前提として,
「契約書にサインした」ことが必要となります。
じゃあ,サインをしたのに,「そんな契約はみたこともない」
と言い出したらどうなるか?
「あんたは,サインをした」ということを証拠で固めなければなりません。
では筆跡鑑定か,というとあまり一般的ではないし,
その信用性の評価については,日本の裁判実務では,色々です。
日本で一般的なのは,「ハンコがあんたのものだ」ということで
「あんたがサインした」という 形です。
そして,「ハンコがあんたのものだ」ということを簡単に証拠にできるために
印鑑証明と実印という制度があります。
実印が実印として意味があるのは,印鑑証明書がそれを誰かのハンコと
証明してくれるからですので,実印と印鑑証明書はセットで考えることになります。
実印でないハンコの場合は,他の書面等で同じハンコを使っているものはないか
とか色々大変になってきます。
ですから大事な書面には,実印と印鑑証明というのが基本になります。
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水曜日, 1月 25th, 2012
テレビや新聞等で、子供のしつけに体罰はいかん、とか
自称専門家の話が出ていて、よく言って聞かせて
納得を得ることが大事なんて、最近はよく見聞きします。
本人が愚かなのか、子供が愚かなのか
良く分かりませんが、しつけや道徳が理屈で説明できると
本気で信じているのか、考えているのか、
どうなんでしょう。
優しい自分に酔いしれて、何でもよくなっているだけかも知れません。
道徳なんて、理屈で突き詰めて説明なんてできません。
もちろん、理屈で説明できれば理想ですが、今のところ
そのような哲学者の試みは、完膚なきまでに打ち砕かれています。
そんなことをすると、人が嫌がるからやめましょう。
人が嫌がることをしないことがルールの基本なら、税金なんて取れません。
犯罪者を処罰することだってできません。
人に迷惑を掛けることはやめましょう。
人は生きているだけで、それ相応に他人に迷惑です。
迷惑を掛けたくなければ、消えてしまうのが一番です。
と、理屈をいえばキリがありません。
こういうのを屁理屈といいいますが、
屁理屈を言うな、という時点で
理屈による説明をあきらめているわけです。
屁理屈というのは、「理屈じゃねんだ、つべこべ言うな」
ということです。
しつけで大事なのは、
理屈じゃなく従わなければならないことがある
それに逆らうと痛い目にあう。
それが人間社会だ、ということを分かってもらうことにあります。
悔しくったって砂を噛んで耐えて、自分ができることに精進する以外に
道は開けません。
その社会の仕組みは、人間の遺伝子を操作して
別の生き物にでもしない限り変わりません。
もういい加減、怪しげな笑顔をした方による
癒し教育論はやめにしてもらいたいものです。
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金曜日, 1月 20th, 2012
先日,法テラス利用を前提にした,当事務所での相談・依頼はお断りしていることと
その理由を書きました。
それ以外に,当事務所にお問い合わせいただいたり,
又は,お越しいただいても,ご期待に添えないことが多い
と思われる件がいくつかあります。
当事務所では,相談終了後にアンケートをお願いしていますが,
どうしても満足度が低くなってしまうような相談の類型です。
一つは,ご自身の問題が,人権問題だ,人権侵害だという件です。
世の中には人権派弁護士と呼ばれる方々がいて,
自称正義の味方なわけですが,
当事務所は,いわゆる人権派な法律事務所ではありません。
当事務所でも,人権侵害を受けたという方について
一般的な法律上の解決策についてはご説明いたしますが,
あまり納得されない方が多いような気がします。
そんなわけで,交通事故だ,離婚だ,相続だ,債務整理だとか
そういう問題ではなく,人権に係る問題を相談したい方については
他を当たられた方がよいと思います。
また,法律の抜け穴を探りたい方,白を黒にしたい方も
当事務所は,ご期待には添えないと思います。
相談中に,嘘の書類を作成したら自分に有利になるかとか,
そういうことを聞いてくる方がいます。
でも,そのようなことに知恵をつけるのが弁護士の仕事だとは,
当事務所は考えておりません。
だいたい気まずい雰囲気になりますので,他を当たっていただければ
と思います。
と,以上の3種類(法テラス,人権問題,法律の抜け穴探し)
については,当事務所は残念ながらお役に立てませんが,
それ以外については,種々雑多な法律相談をいつも受け付けており,
相談アンケートを見る限り,ほとんどの方にご満足いただいているようです。
「こんなことを相談して良いのだろうか? 」というご遠慮は不要ですので,
お問い合わせいただければと思います。
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水曜日, 1月 18th, 2012
スキーシーズン真っ盛りです。
もともとは、スキーのゲレンデはスキーを滑るところでしたが、
目立ちたい、スキーは飽きた、スキーは難しい等、色々な理由でしょうか
スノーボードだったり、ショートスキーだったりが出てきて
一時は目立ち、そしていつの間にか、当たり前のように
とけこんでいます。
そんな中、私は何年か前からテレマークスキーという、
かかとがあがるスキーでゲレンデを滑っています。
ターンの仕方が普通のスキーと違うし、
ゲレンデには他にいないか、
いても数組程度しかいないので
まあまあ目立ちます。
そんな中、昨シーズンの最後のスキーで
ストックを持っていくのを忘れて、ストックなしで滑りました。
ストックなしの滑りは、片足すべりや、靴のバックル外し
と並び、スキートレーニングの定番です。
ところが、これがトレーニングというのを超えて、
かなり楽しいことが分かりました。
もともと、かかとが固定されていないので、
スキーよりかなり自由ですし、
両足がばらばらに動くので、当然スノーボードより自由です。
そんな中で、手も開放されると、ほとんど拘束感なく
ゲレンデを滑ることができます。
そして、バランスをとるために、手を広げて、ターンにあわせて
振り回してみたりすると、滑り方のシルエットは
普通のテレマークとはかなり違ったものになります。
ただ、かかとも手もフリーなので、安定感はかなり悪く
圧雪されたゲレンデで滑るのがちょうどよい感じです。
そんなわけで、これは新種のスキーだと思って
今シーズンは練習に励んでいます。
http://www.youtube.com/watch?v=P8xsehjzJio
こんな感じです。
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火曜日, 1月 17th, 2012
弁護士側,さらに裁判所を含めた法曹界のそれ以外の人に対する
発想としてパターナリズムとかパターナリスティックというものがあります。
つまり愚か者を叱りつけて,正しく導くのが我々の仕事であるということです。
ただし,愛情をもって
正直,何を言われているのか分からない人もいるかも知れません。
でも,実際のところ,
刑事弁護なんて,金をもらって叱りつけてやるのが仕事
破産手続きでも,法の趣旨と無関係に,裁判官による説教儀式のようなものが
行われていたり
通常の民事事件でも,依頼者の権利を守るために裁判官を説得するのではなく,
裁判官の意向に沿って,分からず屋の本人を説得して事件を丸めるのが弁護士の仕事と
思っている人が相当程度いて,実際司法研修所の雰囲気はそんな感じです。
私自身は,どうにもこのパターナリスティックというのが苦手で,
特にそれが強烈な刑事弁護はどうにも,ということで,早々に止めてしまったわけです。
(なお,当事務所でも,私以外の多くは,刑事弁護を多数取り扱っています)
愛情をもって叱りつけると,ロクデナシも反省して,マニンゲンになる
この超自然的な現象を信じることができるかどうかでしょう。
債務整理事件等でも,説教と家計管理による依頼者の更生こそが,
仕事の本質と考えているムキもあるようです。
でも,弁護士は家計管理や説教の専門家ではありませんから,
弁護士や司法書士にだけ,債務整理が許されている理由にはなりません。
倒産諸法の趣旨を考えた上で,債権者間の公平をしっかり図りながら,
債務整理をする,この公平感の感覚こそが,弁護士が訓練を受けている部分です。
ですから,弁護士がする債務整理で大事なのは,依頼者の利益と,
債権者間の公平と言ったことのバランスをしっかり取るということだと私は思います。
まあ,ここら辺は,生まれ育ちにからむ部分かも知れません。
私は,優等生だったことがなく,普通又は駄目人間の群れの中で生きてきましたので
説教マシーンの類は聞いているふりしても,実際は全く相手にしていない
という感触があります。
でもこの業界,当たり前ですが,優等生育ちがたくさんいますので,
そうすると,叱りつけて更生させるのが本人のため,という発想になるのか,
もっと深遠なる思想に基づくのか,優等生でなかった私には分かりません。
当事務所には,私のような非優等生育ちや,スーパー優等生育ち等
色々いますので,事案に応じて適切にやっていこうと思います。
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金曜日, 1月 13th, 2012
弁護士の依頼について,一定の資産・収入以下の人のために法テラスの法律扶助という制度があります。
そこで,法テラスを利用した上で,当事務所に依頼したい,というご連絡をよくいただきます。
しかし,当事務所では,そのようなご要望はお断りしています。
法テラスの法律扶助に対するスタンスについては,各弁護士・各事務所の正義感や思想に
直接に関わる部分があるので,色々だと思います。
当事務所で,法テラスを利用しての依頼をお断りしている理由は次の通りです。
法テラス利用の場合,弁護士費用は,通常の場合の弁護士費用の場合より
大幅に安くなります。
例えば,通常60万円の件が,法テラスだと30万円程度が弁護士報酬になります。
そして,弁護士は通常に依頼を受けようが,法テラスで受けようが,仕事の仕方を変えることは
ないことが普通です。
そうであれば,30万円の弁護士報酬で仕事ができるのであれば,
60万円の弁護士報酬はぼったくりです。
もし,60万円の弁護士報酬が適正妥当なのであれば,30万円では赤字受注になります。
通常の民事事件の依頼において,弁護士業務の現状からすると
依頼者の側からすると費用は高く感じますが,弁護士の側からすると
かなりきついと感じることが多いのが通常です。
当事務所の通常の弁護士費用も,当事務所の考える仕事の質を維持する中
そのぎりぎりのところで定めています。
その結果,当事務所が求める水準の弁護士業務を考える場合
法テラスの弁護士費用では,赤字受注にならざるを得ません。
赤字受注の仕事を組織的・継続的に受けることになれば
この赤字部分のツケを必ずどこかにすことになります。
弁護士に加重労働を強いるか
そうすると,弁護士業務の水準は当然下がります
弁護士の給料を下げるか
そうすると優秀な弁護士は当事務所を去り ,当事務所の弁護士業務の水準は下がります。
他の事件の手を抜くか
当然弁護士業務の水準は下がります。
いずれにしろ必然的に,通常の費用を支払っていただいている依頼者へ
法テラス業務のツケを回すことになります。
これは,私の考えとしては,著しい不正義以外の何者でもありません。
そんなわけで,事務所全体の方針としては,原則として,法テラス希望の依頼者はお断りしています。
ただ,個別の弁護士については,法テラスの社会的意義に賛同して,
法テラスで行われている法律相談を手伝い,そこでお会いした
依頼者から法律扶助で受任する者も多くいます。
個人の時間を犠牲にして,通常受任での依頼者に影響が出ない範囲で,
法テラスの仕事をしているわけです。
もちろん,その場合は,当事務所の事件として,当事務所の水準で仕事をします。
これは,事務所としても望ましいことだと考えています。
ただ,事務所全体として組織的に,法テラス希望の依頼者の受任を許容すると
他の依頼者にツケを回すことになるため,当事務所をご指名いただいての
法テラスの利用はお断りしている次第です。
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木曜日, 1月 12th, 2012
昨日は、昨年10月に新設された茅ヶ崎事務所のお披露目会でした。
茅ヶ崎事務所は
二俣川主事務所、金沢文庫事務所(平成21年12月設立)、青葉台事務所(平成22年3月設立) に続き
当事務所4つめの拠点となります。
茅ヶ崎事務所には
弁護士吉岡津(よしおかみなと)と
事務員1名が常勤しています。
普段、別々の場所で勤務している
弁護士、事務員が久々に一堂に会しました。
事務所のお披露目後は夕食会です。
今回は「
ラ・ターブル・ド・トリウミ 」に行きました。
茅ヶ崎駅から少し離れている住宅街にあります。
店内はとても雰囲気のある素敵な空間で、
楽しくお食事させていただきました。
お手洗いも必見です!
茅ヶ崎事務所は、茅ヶ崎駅より徒歩3分。
センスが光るスタイリッシュな内装となっております。
湘南地区にお住まいで、お困りの方は是非お越しください。
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火曜日, 1月 10th, 2012
今年は,12月をぎりぎりまで仕事して,正月をのんびり目にしました。
なので,今日が業務開始です。
弁護士の仕事も,最近は殿様商売ではなくなって,
どんどん営業時間が延びています。
夜間相談や,土日相談も増えてきています。
そのうち,24時間営業が始まるのではないかという勢いです。
利便性が高まることは,依頼者・相談者にとってはよいことです。
でも,その反面についても考える必要があります。
朝から夜遅くまで,土日もなく営業を続けている事務所の弁護士に
良い仕事ができるのだろうか?ということです。
営業時間が拡大している事務所の多くは弁護士法人等の複数の弁護士が
所属する事務所で,事務所の方針として長時間営業をしています。
そこで,相談を担当する弁護士は,事実上の業務命令によって,
長時間労働,休日労働を強いられているのが実情と思われます。
弁護士の仕事は,一つの事件にじっくり向き合う必要があります。
テレビドラマの弁護士のように,一つの事件だけに,向き合えれば
理想です。
実際には多数の事件を抱えていますが,それでもじっくり事件と
向き合う時間が必要です。
また,不断の勉強も欠かせません。
もちろん,世の中には超人的な人もいて,
24時間働くようなペースで,しっかり事件に向き合い,
勉強の努力も怠らない人もいます。
でも,事務所を組織として考える場合,組織の構成員が
超人であることを前提に考えるわけにはいきません。
事務所としては,個々の弁護士が,ひとつひとつの事件に向き合ったり
不断の勉強を継続できるような時間的・精神的余裕を作れるよう
配慮する必要があると思っています。
そうでないと,本当に質の高い仕事をする事務所にはなれないと思います。
名目上の利便性が高まっても,仕事の質が落ちては
もともこうもないのです。
当事務所の相談対応時間は,基本平日の昼間のみですので,
ご不便をおかけしていることもあるかと思いますが,
このような方針からです。
そのぶん,弁護士会の研修会の出席率は,当事務所は極めて
高いと思います。
(もっとも,私自身は,以前書いたように「読む人」なので,研修会はほとんどでずに,
独習です。ですので,事務所内でも研修参加のプレッシャーを
かけることはありません。勉強しろプレッシャーだけです)
不断の研鑽によって,他の事務所では提案できない解決策を提案できるよう
つとめていきたいと思っています。
もちろん,利便性を軽視しているわけではなく,一部相談については電話相談
を実施したり,出張相談を実施して,利便性を高めるよう努めています。
そのようなわけで,今年も一流の法的サービスを提供すべく,頑張っていきたいと思います。
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