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民法898条 共同相続の効力

火曜日, 10月 19th, 2010
相続に関する法律は『民法』に記載されています。

民法898条は、

相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。
と規定しています。


相続財産が土地の場合

その土地は、とりあえず皆のものになるということです。

仮に相続人が妻と子2人の場合であれば、

妻が2分の1、子がそれぞれ4分の1の持分をもった共有になります。

100㎡の土地のうち、50㎡が妻、子が25㎡ずつというのではなく

100㎡全体に2分の1の権利、4分の1の権利というのが

”共有”です。

分かりにくい権利ですね。


「この分かりにくい”共有”という状況は解消した方がよい」
というのが法律の考え方で

その解消のために”共有物分割”という手続があります。


相続の場合

「普通の”共有物分割”の手続をとらずに
まず”遺産分割”をしなさい」
というということになっています。

”遺産分割”という手続の中で

”共有”という分かりにくい状況を解消することになります。


”遺産分割”の方法としては

・現物分割
・代償分割
・換価分割
・共有分割
の4種類があります。


”現物分割”とは

例えば100㎡の土地を50㎡、25㎡、25㎡に分筆して

妻や子がそれぞれの小分けされた土地を取得する方法です。

でも、細かくなりすぎては価値がないですし

接道の関係で建物が建てられなくなることもあり、

うまく分けられるとは限りません。


そこで”代償分割”が出てきます。

例えば、100㎡全体を妻が取得し

25㎡×2の分のお金を子らに支払うという分割方法です。

でも、そんなお金が払えるとは限りません。


次に”換価分割”

土地を全部売ってしまって

その代金を2分の1、4分の1、4分の1で分けましょうという分け方です。


それも駄目なら”共有分割”です。

”遺産分割”では、”共有”を解消せず

”共有”のままにしておきます。

この上で”共有”を解消したい場合は

普通の”共有物分割”の手続をとります。


相続問題については、当事務所のホームページの

こちらをご参照下さい。