暗記の方法

もう15年程前ですが、不動産鑑定士試験の2次試験を受験しました。

(もう制度が変わったので、同じ試験はないかも知れません。)

その受験科目の中で「鑑定理論」という、暗記科目がありました。

当時の受験指導によると

役所が作成した不動産鑑定評価基準及びその周辺文書を

いかに一語一区正確に再現できるかが勝負とのことでした。

というわけで、ひたすらその文書の暗記に励みました。

試験直前には、記憶の確認に早口で再生するのに10時間以上かかる程の内容を

一語一句正確に覚えた気がします。

昔のことなので、10時間という時間が正確かは分かりません。

でも、1日の勉強時間内では

すべて再生しきれなかった気がしています。

受験勉強の期間は3、4か月だったのですが

その3、4か月の間に、それだけの分量の文書をいかに暗記するか?

同じ試験に向けて勉強していた友人に

暗記の方法を聞いてみました。

人によっては、文書を映像として記憶していました。

このタイプの人は、覚えるのがとても早いです。

でも、内容を理解しないで覚えているとのことで

意外に忘れるのも早かったり、ぽっかり抜け落ちたりするようでした。

また、ひたすら書いて覚える人もいました。

この場合、手が覚えるようです。

私自身は、内容を理解し、その理解した内容を自分で再現してみて

もし覚えるべき内容と違っていたら

ニュアンスを含めた理解がずれたいたものとして

理解を直す、という作業をしました。

私以外にも同じタイプがいました。

この覚え方には

覚えるのが遅いが一度覚えると忘れにくいという特徴があると思います。

”究極の課題”が与えられると

人の能力の特徴が見えて面白かったです。

試験には無事に合格することができました。

でも不動産鑑定士試験は

2次試験後実務経験がないと資格にならないので

試験に合格しただけの私は

不動産鑑定士の資格を持っているとは言えません。

そして当時覚えた文書は、今となっては全く覚えていません。

でも、理解して覚えたので

何となく不動産鑑定がどんなものかの理解は

自分に残っていると思います。

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