岩瀬 通算252S!歴代2位に並ぶ
中日ドラゴンズの岩瀬仁紀(いわせひとき)投手が
歴代2位タイ(元横浜ベイスターズの佐々木主浩(ささきかづひろ)投手に並ぶ)
の通算252セーブをあげました。
歴代1位は、元ヤクルトスワローズの高津臣吾(たかつしんご)投手です。
しかしヤクルトファンとして高津投手を見てきた印象からすると
高津投手は少なくとも素質的に
岩瀬投手や佐々木投手には遠く及ばないピッチャーだった気がします。
それは数字にもあらわれていて
通算防御率でいうと、高津投手は3.20、岩瀬投手2.05、佐々木投手2.41と
高津投手は後者2投手に比べて明らかに劣っていました。
優秀な抑えのピッチャーの典型は
分かっていてもなかなか打てないストレートと
鋭いフォークかスライダーを武器に
バッターを力で押さえ込むタイプです。
高津投手は、まあまあのスピードのストレートと
遅いシンカーでバッターのタイミングを外して打ち取ります。
ねらい打たれることも多く、リリーフ失敗もよくありました。
リリーフに成功するときも
ピンチを招いてからようやく抑えることが多く
その様子は”高津劇場”といわれていました。
長期間怪我をせず、岩瀬投手や佐々木投手のような通算防御率であれば
大きな記録を成し遂げるのは、ある意味当然と言えないこともないように思います。
しかし、防御率3.20という
まあまあ程度の防御率の高津投手が
大きな記録を成し遂げた要因は”勝負度胸”にあると思います。
防御率3点台のピッチャーが抑えを任されると
リリーフに失敗することも少なくないでしょう。
リリーフ失敗は、精神的には酷なことだと思います。
それまでの味方の頑張りをつぶしてしまうわけですから・・・。
(高津投手が、若いピッチャーのプロ初勝利をつぶしてしまう場面も
一度ならずあった気がします。)
そのようなことが続くと、
プレッシャーも重くなりそれまでの自分のピッチングができなくなり
防御率3点どころでない、駄目ピッチャーになってしまうことでしょう。
高津投手の尊敬すべき点は
仮に2日連続で、ゆるいシンカーをねらい打たれてリリーフ失敗していても
3日目の満塁のピンチで、またゆるいシンカーを投げられることだと思います。
失敗が続いても自分のピッチングを維持し
1年が終わってみると、セーブ王のタイトルを取っていたりします。
素質的にずば抜けたものがなくても、大成できる。
高津投手のピッチングはそんな好例だと思います。