週休3日


少し前から週休3日が色々と話題になっています。



私が弁護士になる前後のキーワードの一つも週休3日でした。
サラリーマンになって感じたことは
「週に5日も働くのはキツイ。こんな生活をこの先何十年も続けるのは避けるべきだ」
ということでした。
当時、週休3日というような条件で普通に働く選択肢はありません。
「じゃあ、自営しかないか」
ということで、自分の諸条件からしてもっとも安易な選択肢として弁護士が浮かび上がったのです。



司法試験合格後、当時の司法修習はエリート感やバリバリ働く感じの高揚感がありました。
休みなく働くことをかっこ良いと思っているような。
そんな中「週に5日も働きたくないから弁護士になった」
等と言っていたので、怪訝な顔をされた上でミソッカス扱いされていた感じもあります。



さて、例によってマスコミは、週休3日の導入を好意的に報道します。
週休3日を目指して弁護士になった(その後改心したわけでもない)私からみても
「本当かよ」
と思います。



週休3日にするということは大幅な収入の減少を覚悟する必要があります。
働く時間が短くなるのですから、当然その分(5分の4)は減収があるとして、
いない時間が長いのはより不便なので、それ以上の減収がしかるべきです。



最近、日本だけが給料が上がってないなんて話も報道されます。
当たり前です。
その期間、時短時短といって、残業をさせない、有給を徹底的に消化させる、休日を増やす、
なんてやって、労働時間は大幅に減っています。
その分だけ大幅に給料が下がるはずが、結果として給料が維持されている。
それだけでも、マシなんです。
当たり前ですが、労働時間を減らす方向にすれば稼ぎは減ります。
「効率よく」なんて理屈はこねますが、現実がそれどおりになることはマレです。



日本だけ給料があがってないことを問題視しながら、週休3日を歓迎している・・・



私自身、週休3日を目指すにあたっては、
・自分は勉強については、いわゆる勉強エリートの3倍程度の効率でこなす自信がある
・なので、勉強に近い仕事であれば、人の3倍近い効率で働けるはず
なんて目算があったから、週休3日を目指したのです。
そんな目算もなく週休3日というのは、昔にフリーター的な自由だけど収入はギリギリと言う方向になるか、週に5日働く人に寄生させるかのどちらかになりそうです。



で、実際、私自身が週休3日を実現できたのかというと。
まずは4年間のいわゆるイソ弁的修行期間はボスがそれを許しません。
なので、居心地のよい事務所ですが、週休3日を目指すべく独立。
小さな子供がいて共働き状況で、毎日バタバタ。
こんな状況で週に1日余分に休んでも子守の日が1日増えるだけです。
最近は、子育てもおおかた終わりになってきましたが、やっているのは社長業。
休みの日も頭の中は仕事のことが巡って(で、必ずしも悪くはない)、
反面、仕事の日もフル稼働なわけでもなく。
仕事と休みの境界が曖昧になってしまって、週休3日の意義がぼやけて来てます。

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